ベトナム
[ベトナム] 経済地区で勤務する納税者の個人所得税を50%減税
経済地区(工業区、輸出加工区)で勤務する納税者に対する2009年の個人所得税を50%減税
実施細則No.176/2009/TT-BTC(原文)
第1条 対象と適用範囲
1. この実施細則により個人所得税減税となる対象は、経済地区内で直接勤務するベトナム人と外国人の居住者・非居住者であり、詳細は以下の通りである。
- 経済地区監理局や経済地区にある国家管理機関の管理のために勤務する、または実質的に経済地区で勤務する公務員と従業員(労働契約に署名した者)。
- 経済地区に会社のある、または経済地区に住所のある組織または個人と労働契約を締結した従業員。
- 経済地区の外部にあるが、経済地区の管理会社または経済地区内の会社と契約を結ぶために経済地区内で活動する組織または個人のために勤務する従業員。
- 経済地区の中に営業拠点を設け、経済地区内の営業許可証の下で活動し、その事業からの収入を得る個人または個人のグループ。
2.経済地区監理局、国家管理機関、経済地区内に投資をし営業活動を行なう個人・会社と労働を締結しているが、経済地区内で直接勤務していない公務員と従業員は、この実施細則の下で個人所得税を減税しない。
第2条 個人所得税減税における課税所得
この実施細則の下に減税を受ける課税所得は以下の通りである。
個人が経済地区で勤務することにより国家管理機関、経済地区内に会社のある組織・個人から支払われる賃金・給与所得。経済地区の外部にあるが、経済地区の管理会社または経済地区内の会社と契約を結ぶために経済地区内で活動する組織または個人から支払われる賃金・給与所得。
経済地区内の営業許可証の下で活動し、経済地区内の事業から取得する所得。
2009年1月1日より、経済地区で直接勤務する個人の賃金・給与所得は実施細則No.84/2008/TT-BTC(30/9/2008財務省)、実施細則No.62/2009/TT(27/3/2009財務省)により定義される。
財務省が所得の定義について他の規定を有する場合、他の規制が適用される。
第3条 予定納税申告と減税金額の確定
経済地区のために勤務する個人が実施細則第2章の所得を有する場合、年度内に個人所得税を50%減額して申告し、年度末に減税額を確定する。
1. 予定納税申告
1.1. 個人の賃金・給与所得
毎月、経済地区で勤務する従業員に支払われた賃金給与による所得に基づき、会社は給与額から控除後の金額を計算する。控除後の金額に基づき、会社はこの金額の50%を納税し、残額を従業員に還付する。
毎月、個人所得税の申告をするため、会社と個人は実施細則No.84/2008/TT-BTC(30/9/2008財政局)のフォーム02/KK-TNCNを使用する。個人所得税の表における控除後の金額(項目13)が納税額(50%減税後)となる。
直接税務局に申告する個人については、50%減額後の個人所得税を納税するだけでよい。
実施細則No.84/2008/TT-BTC(30/9/2008財政局)のフォームNo.07/KK-TNCNにおいて、個人所得税納税総額(項目19)は50%減額後の個人所得税納税額を示す。
1.2. 事業からの収入のある個人または個人のグループ
毎四半期、自身で減額後の個人所得税を計算し納税する。
実施細則No.84/2008/TT-BTC(30/9/2008財政局)のフォームNo.08/KK-TNCNにおいて、個人所得税納税総額(項目19)は50%減額後の個人所得税納税額を示す。
査定法により個人所得税を納税する個人のグループ-については、フォームNo.10/KK-TNCNまたはNo.10A/KK-TNCNに基づき、税務局が納税額・減税額を決定し、通知する。
2. 減税後の個人所得税金額の確定
2.1. 企業と雇用者
2009年度から、会社と個人は実施細則No.84/2008/TT-BTC(30/9/2008財政局)に基づき確定申告を行う。
確定申告に必要な書類は上記の実施細則に基づいて準備し、加えてフォームNo.01/KKQT-TNCNにより個人所得税を減税した従業員のリストを用意する必要がある。
会社が経済地区外にあり経済地区内の企業と契約を締結するために従業員を経済地区内に派遣する場合、税務局に提示するためこの契約を保管する必要がある。
2.2. 所得のある個人
a)個人所得税の減税を受ける非居住者個人は確定申告を行わない。
b)個人所得税の減税を受ける居住者個人は、個人所得税の要納税額がすでに予納した額より多い場合、または税額還付や繰越しの要求がある場合、確定申告を行わなければならない。
3. 個人所得税の減税計算
3.1. ベトナム人とベトナムに居住する外国人
a)経済地区からの賃金・給与所得のみである場合
減税後の個人所得税金額=個人所得税納税額合計×50%
※個人所得税支払金額合計は、規定による要納税額。
b)経済地区内外の両方から賃金・給与所得がある場合
減税後の年間個人所得金額=個人所得税年間納税額合計×経済地区内からの所得/年間総所得×50%
※個人所得税年間納税額合計は年間総所得をベースに定義される。
3.2. 非居住者個人
個人所得税納税額=経済地区内所得合計×非居住者の個人所得税率×50%