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温首相、積極財政・適度な金融緩和の方針堅持を明言

23日付新華社報道によると、温家宝・首相はこのほど、現在国が景気対策のためにとっている積極財政策と適度に緩和した金融政策を今後も断固として継続する必要があるとの考えを表明した。温首相は「世界金融危機に対抗するための一連の対策が顕著に効果を表しており、中国経済は回復に向かう重要な時期にきている」と指摘。今後も一連の景気対策を推進し、特に社会保障と民生の改善により大きな力を注ぐ必要があると強調した。ただ、減税策や景気悪化によって財政収入が減少する一方で、公共工事などにより支出は大幅に増加していることを受け、「限りある予算を経済と社会の発展のために重要な分野に絞ってつぎ込む必要がある」ともくぎを刺した。中国国内では当局が2008年末に金融緩和の方針に転換してから金融機関による融資が急増している。あまりの増加ぶりにリスク拡大懸念が浮上し、このところ市場では「当局が金融引き締めに動くのではないか」との見方も出ていた。温首相の発言はこうした市場の不安材料をぬぐい去る思惑もあるとみられる。(香港ポスト