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[まとめ] 深セン市社会保険関連規定の変更について
2013年1月1日より 『深セン経済特区養老保険条例』、『シンセン市経済特区失業保険若干規定』が施行され、養老保険、失業保険納付比率等の改定により、会社の社会保険負担が新たに増加することになります。以下の通り説明します。
『深セン経済特区社会養老保険条例』 (原文)
『深セン経済特区社会養老保険条例』は、2013年1月1日より施行されます。
特に重要な修正は、雇用側が負担する納付比率が、非シンセン戸籍者の場合10%→13%、シンセン戸籍者は11%→14%に調整され、会社負担が増加している点になります。尚、個人負担比率は従来通り8%になっております。
納付基数は、前月給与の総額とされ、入社時は、初回給与総額を基数とします。また、最低納付基数は、従来通り、市最低賃金とされ、納付基数の上限額も従来通り、市平均賃金の3倍迄とされています。
『シンセン市経済特区失業保険若干規定』 (原文)
『シンセン市経済特区失業保険若干規定』(以下、『若干規定))は、2013年1月1日より施行されます。
従来の『シンセン市経済特区失業保険条例』では、企業は、シンセン戸籍者のみの保険の納付が必要でしたが、『若干規定』により、非シンセン戸籍者も保険納付が必要になりました。
非シンセン戸籍者で、従来納付していない人員について、施行日より2011年7月までに遡って追納することも可能とされています。
また、失業保険の納付基数についても以下のように変更されています。
施行前:会社負担のみ 平均賃金の0.4%(18.196RMB)
施行後:会社負担 最低賃金の2%(30RMB) 個人負担 最低賃金の1% (15RMB)
*シンセン市2012年平均賃金 4,595RMB 最低賃金1,500RMBより試算
上記の通り、納付基数は、平均賃金から最低賃金に減額され、負担軽減のようにも見えますが、実際は納付比率が上昇し、全従業員が対象とのことで、会社負担は、増加することになります。
社会保険の納付について、非シンセン戸籍者と同様の扱いとされる外国人も、失業保険の納付が必要になります。外国人の場合、養老保険解約時に個人負担分が返還されることとなっていますが、失業保険についても個人負担分が返還されるかどうかについては、明文化されておりません。