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[全訳] 個人の外貨売買業務の管理の一層の強化とに関する通知
個人の外貨売買業務の管理の一層の強化とに関する国家外貨管理局の通知
匯発〔2009〕56 号(原文)
公布日:2009-11-25
国家外貨管理局の各省、自治区、直轄市支局、外貨管理部、深セン、大連、青島、アモイ、寧波市分局;各内資外貨指定銀行:
個人の外貨売買業務の管理をより一層強化し、個人の分割等の方式による限度額規制の回避を抑止し、個人の手持ち外貨の人民元への転換を規範化するために、ここに関連の問題について以下の通り通知する。
一、個人は分割等の方式によって個人の人民元転換と国内個人の外貨購入の年間限度額管理を回避してはならない。個人の分割方式による外貨売買行為には主に以下の特徴がある。
- 国外の同一の個人または機構が同日、隔日あるいは連続する数日間に外貨を国内の5人以上(5人を含む。以下同様)の異なる個人に送金し、受領者がそれぞれ人民元転換する。
- 5人以上の異なる個人が同日、隔日あるいは連続する数日間にそれぞれ外貨を購入した後、外貨を国外の同一の個人または機構へ送金する。
- 5人以上の異なる個人が同日、隔日あるいは連続する数日間にそれぞれ人民元転換した後、人民元資金を同一の個人または機構の人民元口座へ預金又は送金する。
- 個人が7日以内に同一の外貨預金口座から5回以上(5回を含む)1万米ドル相当の外貨現金を引き出す。もしくは5人以上の個人が同日に、共同で同一の銀行の支店で1人あたり5000米ドル相当の現金を人民元転換する。
- 同一の個人がその外貨預金口座にある預金を5人以上の直系親族へ振り込み、直系親族がそれぞれ年間限度額以内の金額を人民元転換する。もしくは同一の個人の5人以上の直系親族がそれぞれ年間限度額以内の外貨を購入した後、購入した外貨を当該個人の外貨預金口座へ振り込む。
- その他、複数人が外貨を分割して売買し、限度額管理を回避する。
二、銀行は第一条で規定される特徴のいずれか一つに該当する個人の外貨売買行為を発見した場合、以下の規定に従って処理する。
- 個人の外貨分割売買であることが明らかであり、銀行が当該行為と確認できる場合は手続を行わない。
- 個人の外貨売買行為が上記の特徴の一つに合致しているが、銀行が外貨分割売買行為と直接は確認できない場合、経常項目であれば、銀行は経常項目の外貨収支の真実性に関する審査原則に従って取引金額の証明資料の提出を求める。当該資料の提出がない場合は銀行は手続を行わない。資本項目であれば、銀行は、≪個人外貨管理弁法実施細則≫第3章等の個人資本項目管理規定に従って処理する。
- 銀行は事後検査において個人の外貨分割売買の疑いを抱いた場合、同一個人が再び分割売買を行うのを防止するために、証拠を収集するとともに、発見日から3営業日以内に国家外貨管理局の所在地分支局(以下、「外貨局」とする)へ報告する。
三、個人の手持外貨現金の人民元転換は、以下の規定に従って処理しなければならない。
- 本年度に年間人民元転換限度額を越えない個人の手持外貨の人民元転換について、当日の人民元転換額の累計が5000米ドル相当以下(含む)である場合は、本人の有効な身分証を提示して銀行において手続を行う。当日の累計金額が5000米ドル相当を超える場合、本人の有効な身分証、税関印のある「中華人民共和国税関入国旅客荷物物品申告単」(以下、「税関入国申告単」とする)または本人が口座を持つ銀行が発行した外貨現金引出伝票を提示して銀行において手続を行う。
- 本年度に年間人民元転換限度額を超えた個人の手持外貨の人民元転換について、経常項目である場合、本人の有効な身分証書、税関入国申告単または本人が口座を持つ銀行が発行した外貨現金引出伝票、≪個人外貨管理弁法実施細則≫(匯発[2007]1号)第2章で規定される取引金額の証明資料を提示して銀行において手続きを行う。資本項目である場合、本人の有効な身分証書、税関入国申告単または本人が口座を持つ銀行が発行した外貨現金引出伝票を提示して、≪個人外貨管理弁法実施細則≫第3章等の個人資本項目管理規定に従って手続を行う。
四、個人経常項目における非経営性の外貨購入について、外貨を購入する資金の出所は、人民元現金、本人またはその直系親族の人民元口座とキャッシュカードにある資金に限定する。
五、個人両替ライセンス業務試行拠点には銀行にならって、本通知の規定を適用する。
六、銀行、個人両替ライセンス業務試行拠点及び個人は≪個人外貨管理弁法≫(中国人民銀行令[2006]第3号)、≪個人外貨管理弁法実施細則≫及び本通知の規定を厳格に遵守しなければならない。本通知の規定に違反した場合、外貨局は≪中華人民共和国外貨管理条例≫(2008年8月5日中華人民共和国国務院令第532号)第47条、第48条及びその他関連規定に従い処罰する。
七、本通知は公布日から施行する。
国家外貨管理局の各分局、外貨管理部は本通知を受け取った後、管轄する支局、都市商業銀行、農村商業銀行、外資銀行、個人両替ライセンス業務試行拠点へ直ちに転送する。各内資外貨指定銀行は支店へ速やかに転送する。執行において問題点があれば、国家外貨管理局へ適時に報告する。
二OO九年十一月十九日