インドネシア ビザ査証
インドネシア・デジタルノマドVISAの議論
インドネシアには、世界有数の観光地であるBALI島を有する一方で、VISA要件が厳しく外国人観光客・滞在客の呼び込みに苦戦しています。
上記現状を打破するために、政府はBali州政府と共にデジタル ノマドビザの創設を検討しています。新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、Baliの観光業は大きな打撃を受けましたが、その後、コロナ前と比較して観光客の完全な回帰には至っていません。インターネットの普及とコロナ禍によるリモートワークやノマドが世界中で普及したことを受け、世界のどこにいても仕事が出来るという環境が世界で整いつつあります。これらの状況かでリモートワークする世界中の労働者やフリーランスをBaliをはじめとするインドネシアへ呼び込むという施策が背景にはあります。
現状、短期滞在211A VISAが実質的にはデジタルノマドVISAとしてカバーされていますが、今後、外国人個人が一定以上の資産を有する事や、リモートで仕事をしていることの証明などの条件を加えて、新たにデジタルノマドVISAとして5年有効のVISAを創設する議論がされています。
一方で、デジタルノマドVISAを開放することで、リモートワーカーの所得税をどのように納税させるか、もしくはインドネシアでは課税しないか、などの税務規定との整合性を調整する必要もあります。また、富裕層でない外国人による滞在による治安の悪化なども懸念されており、新設・導入するには時間を要する可能性が高いです。
現時点では、上記デジタルノマドVISAは立法化に至っておりませんが、リモートワーク需要を取り込みと観光業の回復施策として、政府は引き続き新たなデジタルノマドVISAの創設を検討しており、今後の動向が注目されています。