インドネシア

インドネシア・低所得者への政府補助金の支給について

ロシアによるウクライナ侵攻などを原因に世界では物価の上昇が続いています。インドネシアにおいても物価の上昇は顕著となっています。

2022年9月時点でのデータにおいては、前年同月比較で5.95%のインフレととなっています。各地でデモが頻発している燃料に対する政府補助金の削減により運輸コストが特に値上がりしており、その影響から全体的にインフレが加速しています。運輸分野においては前年度比較で14.33%、前月(2022年8月)で8.88%上昇と顕著となっています。食品においても前月比較で1.17%のインフレを記録しており政府が設定している2022年の全体のインフレ率4-4.8%を大きく上回る可能性があります。なお、インドネシア政府は2023年予算を組むうえでの2023年インフレ率の設定を3.6%で計算しています。

上記の様なインフレ・物価上昇を踏まえ、政府は低所得者に対する政府補助金の支給を決定しました。月の給与が3,5000,000IDR以下の者に対して600,000IDRを支給するとされています。支給は2回に分けて支給され、NIK(住民基本番号)を保持しBPJS Ketenagakerjaan(BPJS労働社会保障)に加入している者をデータベースから確認し対象者を確定の後に支給がなされます。

なお最低賃金が3,500,000IDRを上回る地域では、賃金が最低賃金を切り上げた金額までの物が対象となる。