インドネシア

インドネシア・オムニバス法(雇用創出法)細則 外資規制

2020年11月2日に成立したオムニバス法(雇用創出法)に伴い、2021年2月2日各省庁より細則規則が発表されています。法律上、3か月内に細則を各省庁から発行する旨の条文があり、今回の細則はこの規定に基づく細則規則の施行となります。

オムニバス法では、投資・労働・許認可・VAT税・法人税・個人所得税・社会保険・など76種の法律を1つのオムニバス法によって、改訂するものとなっています。外資規制の部分においては、これまで大統領令でネガティブリストとして外資規制したリストがありましたが、これを改訂しています。

今回、多くの分野で外資規制が緩和されました。法令上、投資が禁止される分野は、1麻薬等栽培製造、2賭博・カジノ業、3ワシントン条約記載の魚類の捕獲、4サンゴの採取や利用、建材・石灰・カルシウム、水族館等、5化学兵器産業、6工業化学原料とオゾン層破壊原料産業が規定されています。また、国防・安全にかかわる事業・公共サービス活動は政府のみが実施可能ととなります。

外資制限はKBLI(事業分類コード)によって規定され、46分野となります。ただし、従前の外資規制で、より緩和された外資規制の中で会社が登記されている場合には、今回の規制の対象とはなりません。

本規則で対象となっている分野は主として下記となります。空運、海運、国内輸送、伝統生薬と原材料、木製建築資材、コーヒー加工、伝統造船、木製工芸品、伝統化粧品、バティック、クリピック、アルコール飲料の製造と小売など。ただし、アルコール飲料の製造と小売りについては、批判も多く、大統領により外資規制緩和を取り下げました。なお、外資企業の投資額100億円については維持されております。

現状、投資調整庁システム(OSS)は新法令のアップデートが間に合っておらず、今後4月頃までの試験運用を経て2021年6月を目途にアップデートされる予定となっております。