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[会計&IT] 情報の収集と管理 ~知識を増殖させる技術~
会計とITの構造的な共通点は何かと言われれば、どちらも「増殖させる技術」であることです。もちろん増殖するものは、会計では資本、ITでは知識、となるのですが。
知識を会計の利益に例えて、収益と費用、すなわち収集と管理とに分けて考えます。情報を収集するだけでは今の時代、パソコンの前にいればそれだけで一日が終 わってしまいそうですし、技術を駆使して管理するだけでは情報が広がらず、逆に技術に使われてしまいそうです。収集と管理のバランスを取ることが、知識を 増殖させるために必要な技術なのです。
今回はブログからの情報を例に取って、情報の収集と管理について考えてみたいと思います。
情報を収集するときに最初に思い付くのが検索エンジンですね。日本ではYahoo! や Google、中国では百度など、キーワードを入れれば独自の検索アルゴリズムによって答えを返してくれます。しかし検索エンジンでは、人間の連想、すなわち全く異なるように見えるけれども内容に関係がある情報を探し出すことができません。
これを補ってくれるのがソーシャルブックマークです。例えば「はてなブックマーク」を使ってみましょう。自分がブックマークした記事と同じ記事をブックマークした人がいると、そのブックマークをした人が興味のある他のブックマークを見ることができます。これがひとつの連想の方法です。
ブログを書いている方であれば、トラックバックという仕組みをご存知かもしれません。これは通常のリンクと違って、リンクされたい側の方から対象となる記事にリンクを張ることができる技術です。ブログを読む人は、このトラックバックをたどって関連する記事へ飛ぶことができるのです。
このように、情報を収集するときは検索エンジンだけでなく、人間の連想を取り込んだ技術をうまく利用して、情報の幅を広げていくことが重要です。
こうして何百と増えてしまったブログの情報は、到底一つ一つ見ていくことはできません。第一、毎日更新されるかも分からないのです。更新された情報だけを集めてきて一つのサイトで読むことができる、これがRSSリーダーと呼ばれる仕組みです。おすすめはやはり「Googleリーダー」でしょうか。「登録フィードを追加」からブログのURLを追加していけば、とても簡単に更新情報を管理することができます。
ところで、ブログではRSSリーダーを使うことができますが、一般のサイトではRSSに対応していないこともあります。その場合は、「はてなアンテナ」や「Diff Browser」を使ってみてください。
情報管理の技術を知っていると、情報収集の絶対量を大きくすることができますので、管理の技術は知識の蓄積と密接な関係があります。両者を互いによりよい循環関係にもっていくことが大切だと思います。
名前 | URL |
---|---|
はてなブックマーク | http://b.hatena.ne.jp/ |
Googleリーダー | http://reader.google.co.jp/ |
はてなアンテナ | http://a.hatena.ne.jp/ |
Diff Browser | http://www010.upp.so-net.ne.jp/suede/diffbrowser.html |
数十年後の予測として、人類の知識はすべてインターネット上に蓄積される、と言う人もいます。そのころには情報の収集・管理の技術は、今と比べものにならないほど簡単になっていることでしょう。しかしそれまでは、今ある技術を上手に組み合わせて利用していくのが最善の方法です。
(以上)