中国 増値税

[全訳] クロスボーダー課税サービス増値税免税管理方法(試行)

国家税務総局
《営業税から増値税への移行におけるクロスボーダー課税サービス増値税免税管理方法(試行)の発表に関する通知》
国家税務総局公告2013年第52号

クロスボーダー課税サービスの税収管理を規範するため、増値税の現行関連規定に基づき、国家税務総局が《営業税から増値税への移行におけるクロスボーダー課税サービス増値税免税管理方法(試行)の発表に関する通知》を作成し、本日公布する。

特に此に公告する。

国家税務総局
2013年9月13日

営業税から増値税への移行におけるクロスボーダー課税サービス増値税免税管理方法(試行)

第一条 国内の単位や個人(以下、納税者と称する)がクロスボーダー課税サービス(以下、クロスボーダーサービスと称する)を提供する場合、本弁法を適用する。
  
第二条 下記のクロスボーダーサービスは増値税を免税とする。
  (一)工事、鉱物資源が海外である工事実地探査サービス。
  (二)会議展示場が海外である会議展覧サービス。
海外にある会議、展覧を取引先に参加させるために提供する組織手配サービスは、会議展示場が海外にある会議展覧サービスに属する。
  (三)備蓄場所が海外である保管サービス。
  (四)目的物が海外で使用される有形動産リースサービス。
  (五)海外で提供する放送映画番組(作品)の発行、放送サービス。
海外で提供する放送映画番組(作品)の発行、放送サービスとは、海外の単位や個人に放送映画番組(作品)を発行、又は体育試合等の文体活動の報道権又は放送権を譲渡、且つ当該放送映画番組(作品)、体育試合等の文体活動が海外で放映または報道することを指す。
海外で提供する放送映画番組(作品)の放映サービスとは、海外にある映画館、劇場、ビデオ鑑賞所及び他の場所で放送映画番組(作品)を放映することを指す。
国内のラジオ局、テレビ局、衛星通信、インターネット、有線テレビ等の無線又は有線装置を通じて、海外に放送映画番組(作品)を放映するのは、海外で提供する放送映画番組(作品)の放映サービスに属しない。
  (六)《国際船舶運輸経営許可証国》を取得していないが水運で提供する国際運輸サービス、《国際船舶運輸経営許可証》、又は《国際汽車運輸行車許可証》を取得していないが、又は《道路運輸経営許可証》を取得したが、経営範囲に「国際運輸」が含まれず陸運で提供する国際運輸サービス、《公共航空運輸企業営業許可証》を取得せず、又はその経営範囲に「国際航空客貨郵運輸業務」が含まれないが、空輸で提供する国際運輸サービス。
(七)《道路運輸経営許可証》を取得せず、又は《道路運輸証》を所持していないが、香港やマカオに直通可能な車輌が陸運で香港やマカオに提供する交通運輸サービス。《台湾海峡両岸間水路運輸許可証》を取得せず、又は《台湾海峡両岸間船舶運営証》を所持しない船舶が水運で提供する台湾までの交通運輸サービス。香港やマカオ線路運営許可を取得していない船舶が水運で提供する香港やマカオまでの交通運輸サービス。《台湾海峡両岸間水路運輸許可証》を取得せず、又はその経営範囲に「国際、国内(香港マカオを含む)航空客貨郵運輸業務」が含まれないが、空運で往復で提供する香港、マカオ、台湾への交通運輸サービス。
  (八)簡易課税方式を適用する下記の課税サービス
1.国際運輸サービス
2.香港、マカオ、台湾への往復の交通運輸サービス及び香港、マカオ、台湾で提供する交通運輸サービス。
3.海外にある単位に提供する研究開発サービスや設計サービス、但し国内で提供する不動産設計サービスを除く。
  (九)海外の単位に提供する下記の課税サービス
1.研究開発及び技術サービス(研究開発及び工事実地探査サービスを除く)、情報技術サービス、文化創意サービス(設計サービス、広告サービス及び会議展覧サービスを除く)、物流補助サービス(保管サービスを除く)、鑑定コンサルティングサービス、放送映画番組(作品)制作サービス、遠洋運輸タイムチャーターサービス、遠洋運輸傭船サービス、航空運輸ウエットリースサービス。
海外単位が国内の空港、埠頭、駅、内陸河川、海域を経由して従事する国際運輸及び香港、マカオ、台湾運輸業務、納税者が上記の海外単位に提供する航空グランドサービス、港湾及び埠頭サービス、貨物及び旅客運輸駅サービス、サルベージ救助サービス、積卸運搬サービスについては、海外単位に提供する物流補助サービスに属する。
契約の目的物が国内にある契約資源管理サービス、国内にある不動産に提供する鑑定コンサルティングサービス及びサービスを提供する際に貨物現物が国内にある鑑定コンサルティングサービスは、本款が規定する海外単位に提供する課税サービスに属しない。
2.広告の投入場所が海外にある広告サービス。
広告の投入場所が海外にある広告サービスとは、海外で公布する広告のために提供する広告サービスを指す。

第三条 納税者が国内の税関特殊監督管理地域以内における単位又は個人に提供する課税サービスはクロスボーダーサービスではなく、規定に従い増値税を徴収しなければならない。

第四条 納税者が本弁法第二条に記載したクロスボーダーサービスを提供する場合、サービスの受取側とクロスボーダーサービスの書面による契約を締結しなければならない。そうでなければ、増値税を免除してはならない。

第五条 納税者が海外にある単位に有料のクロスボーダーサービスを提供する場合、当該サービスの全ての収入は海外から取得しなければならない。さもければ、増値税を免除してはならない。

第六条 納税者が提供するクロスボーダーサービスが増値税を免除とする場合、クロスボーダーサービスによる売上高を単独に計算する必要があり、仕入税額控除不能な金額を正確に計算し、その免除収入は増値税専用領収書を発行してはならない。

第七条 納税者が提供するクロスボーダーサービスが免税を申請する場合、主管税務機関でクロスボーダーサービス免税届出手続きを行う必要があり、同時に以下の資料を提出する。
  (一)《クロスボーダー課税サービス免税届出表》(添付附表参照)。
  (二)クロスボーダーサービス契約書原本及びコピー。
  (三)本弁法第二条(一)項から第(五)項及び第(九)項2のクロスボーダーサービスを提供する場合、サービス場所が海外にある証明材料の原本及びコピーを提出しなければならない。
  (四)本弁法第二条(六)項、(七)項及び第(八)項1、2のクロスボーダーサービスを提供する場合、実際に発生した国際運輸業務又は香港・マカオ・台湾運輸業務の証明材料を提出しなければならない。
  (五)海外にある単位にクロスボーダーサービスを提供する場合、サービス受取側の所在地が海外にあることの証明材料を提出しなければならない。
  (六)税務機関が要求したその他資料。
クロスボーダーサービス契約書の原本が外国語である場合、法定代表者(責任者)のサイン又は会社の押印がある中国語の翻訳文書を提出しなければならない。
海外資料の原本を提出できない場合、コピーのみ提出し、「原本照合済み(コピーが原本と一致)」という注釈を明記することが可能であり、且つ法定代表者(責任者)のサイン又は会社の押印が必要となる。海外資料が外国語である場合、法定代表者(責任者)のサイン又は会社の押印がある中国語の翻訳文書を提出しなければならない。
主管税務機関は提出した海外証明材料に疑いがある場合、納税者に海外の公証部門で発行された証明材料の提出を要求することができる。

第八条 納税者がクロスボーダーサービス免税届出手続きを行う時は、主管税務機関は以下の状況によってそれぞれ処理しなければならない。
  (一)申請された資料が規定に符合しない場合、適時に納税者に告知し訂正しなければならない。
  (二)申請された資料が完全、且つ規定に符合する、又は納税者が税務機関の要求通りに訂正された資料の全てを提出した場合、納税者の届出を受理しなければならず、関連する資料の原本を納税者に返還しなければならない。
  (三)申請された資料又は税務機関の要求通りに訂正された資料が本弁法第七条の規定に符合しない場合、納税者のクロスボーダーサービス免税届出を受理せず、且つ提出した全ての資料を納税者に返還しなければならない。
  
第九条 納税者がクロスボーダーサービスを提供し、規定に従ったクロスボーダーサービス免税届出手続きを行わない場合は増値税を免税としてはならない。
  
第十条 従前に締結したクロスボーダーサービス契約書が変更、又はクロスボーダーサービスに関する状況に変化が発生し、変化後、本弁方第二条が規定した免税クロスボーダーサービスの範囲に属する場合、納税者は主管税務機関でクロスボーダーサービス免税届出手続きを改めて行わなければならない。
  
第十一条 納税者は本弁法第七条に要求された各資料を整理し保存しなければならない。
  
第十二条 税務機関は定期、又は不定期に納税者のクロスボーダーサービス増値税納税状況について検査を行い、問題がある場合、現行の関連規定に従い処理しなければならない。
  
第十三条 本弁法は2013年8月1日より執行する。これ以前に納税者が本弁法第二条が規定したクロスボーダーサービスを提供し、且つ免税申告を行った場合、本弁法の規定に従い、届出手続きを追加行わなければならない。免税申告を行わなかった場合、本弁法の規定に従い、クロスボーダーサービス届出手続きが行われた後、税金還付の申請が可能、又は後期の納税額を控除することが可能である。増値税専用発票を発行済みの場合、発票の回収後、クロスボーダーサービス免税届出手続きを行うことができる。納税者がこれ以前に提供したクロスボーダーサービスが本弁法第二条の規定に符合しない場合、規定に従い増値税を徴収しなければならない。

添付:クロスボーダー課税サービス届出表附.doc

分送:各省、自治区、直轄市及び計画単列市国家税務局、地方税務局