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[全訳] 広東省≪中華人民共和国就業促進法≫実施弁法

広東省≪中華人民共和国就業促進法≫実施弁法(原文
(2009年11月26日に広東省第11回人民代表大会常務委員会第14次会議を通過)

第一章 総則

第一条 ≪中華人民共和国就業促進法≫を実施するために、当省の実情に即して本弁法を制定する。

第二条 各級人民政府は就業拡大を経済・社会発展のための重要な目標に設定し、国民経済と社会の発展構想と年度計画に組み入れるとともに、就業促進に関する中長期計画と年度活動計画を制定する。

第三条 省人民政府は就業促進のための協調体制を構築し、全省の就業活動における重要な問題に対処し、協調して全省の就業促進を推進する。
市、県(区)人民政府は就業促進の必要に応じて協調体制を構築し、本行政区域内の就業活動における重要な問題に対処する。

第四条 県級以上の人民政府は必要に応じて、専門家、企業、労働者代表から成る就業政策諮問委員会を設置し、就業政策や就業促進のための具体的措置の策定について助言や勧告を求める。

第五条 各級人民政府は、就業条件の創出に必要な各種の措置を取り、就業を十分に促進する。
県級以上の人民政府の人材・社会保障部門は本行政区域以内の具体的な就業促進活動を担当する。
改革発展、教育、公安、民政、財政、税務、工商管理等の部門は各自の職責によって就業促進活動を協力して行う。
労働組合、共産主義青年団、婦女連合会、身体障害者連合会、工商業連合会その他の社会団体は、人民政府に協力して就業促進活動を展開し、法に照らして労働者の権利を守る。

第二章 政策支持

第六条 県級以上の人民政府は財政・産業政策と就業政策を整合させ、マクロ・コントロールや経済構造調整の実施、産業調整や公共事業の計画の際には、就業への影響を総合的に考慮する。

第七条 県級以上の人民政府は政府投資や大規模建設工事の雇用創出効果を利用して就業先を積極的に増加させる。政府投資の実行可能性の報告と大規模建設工事の申請書には雇用需要の変動や人材配置等の内容を含める。建設工事の決裁を担当する部門は建設工事による就業への影響についても審査する。

第八条 各級人民政府は就業の状況と目標に基づいて、就業促進活動に用いる就業特定項目資金を財政予算に組み込む。
就業特定項目資金は規定に従って職業紹介、職業訓練、公益性職務、職業技能検定、起業研修、特定就業政策や社会保険等に係る補助、起業援助、少額貸付保証基金と薄利プロジェクトに係る少額保証貸付割引、公共就業サービスの助成等に用いる。

第九条 各種の失業保険を所定の日に不足なく支払うために、県級以上の人民政府は国家と省の規定に従い一定の比率によって失業保険基金を積み立て、就業の促進と安定に用いる。

第十条 省人民政府は区域就業協調発展戦略を制定・実施し、就業水準、公共就業サービス能力、就業支援政策等の各点において地域間で不均衡のない発展を促進する。
就業促進の必要性が高いが財政が乏しい地域における就業促進活動に対して必要な支援を行う。

第十一条 県級以上の人民政府は起業支援政策を充実させ、少額貸付保証基金の継続的に補完する制度を構築し、労働者の企業を奨励・援助する。起業者には質問への回答、起業研修、プロジェクト開発、開業指導、少額貸付等の支援サービスを提供する。
本省に戸籍を有する労働者は起業するのに自己資金が十分ではない場合、規定に従い、金融機構へ少額保証貸付を申請することができる。薄利プロジェクトに従事する場合、県級以上の人民政府は一定の期間にわたって少額保証貸付に係る利子を負担する。
省内の就業困難者の起業には規定に従い起業助成金を与える。

第十二条 金融機構に対して金融サービスの充実、中小企業への信用供与の拡大を奨励し、中小企業の雇用吸収力の維持・向上に努める。

第十三条 政府の優遇政策を享受する各種の市場や店舗は、一定の比率の敷地を就業困難者とその他登記済失業者に優先的に賃貸する。規定に従って行政事業性費用は徴収せず、賃貸費や管理費は少なくとも50%は減額する。

第十四条 省内の就業困難者を雇用して1年以上の労働契約を締結し、且つ規定に従い社会保険費を納付する企業には、国家と省の規定に従って社会保険補助金を支給し、かつ、実際の被雇用者の人数に応じた職位補助金も支給する。
省内の就業困難者が個人経営に従事する又は流動的に就業する場合、当地の人材・社会保障部門にて就業登記手続を行って社会保険費を納付すれば、規定に従い就業困難者に対して社会保険補助金を支給する。

第十五条 就業困難者、その他登記済失業者、法定労働可能年齢の本省に戸籍を有する農村労働者に無料の職業仲介サービスを提供した社会職業仲介機構に対して、規定に従い職業仲介補助金を支給する。

第十六条 就業困難者、その他登記済失業者、法定労働可能年齢の本省に戸籍を有する農村労働者に対して、規定に従い職業訓練・起業研修補助を支給する。うち、就業困難者、農村労働者が職業技能評定を経て職業資格証書を取得した場合、規定に従い職業技能評定補助金を支給する。
人材・社会保障部門は≪中華人民共和国政府購買法≫第26条で規定される方式を採用し、前項で規定される労働者に研修サービスを提供する職業技能研修機構を確定する。

第十七条 県級以上の人民政府及びその関連部門は国家と本省の規定に基づき、補助金、助成金、少額保証貸付、貸付利子負担等の就業支援政策の対象、条件、基準、期限等の内容を明確にし、一般に公開する。
各級人民政府及びその関連部門は国家、省及び各地域の規定を執行し、関連する就業支援政策の実効性の確保を図る。

第十八条 社会保険補助金、職場補助金は保険加入地の人材・社会保障部門へ申請する。
職業仲介補助金は職業仲介機構の所在地の人材・社会保障部門に申請する。
職業訓練・起業研修補助金は研修機構の所在地の人材・保障主管部門に申請する。
起業助成金は起業地の人材・社会保障部門に申請する。

第十九条 関連する企業・個人は人材・社会保障部門に本弁法で規定される補助金、助成金を申請する際、申請表に事実を記入し、人材・社会保障部門が公布した要求に従って関連する証明資料を提供する。
資料が全て提出されれば、人材・社会保障部門は資料の受領日から10営業日以内に審査結果を表明する。条件に合致していれば、審査意見の提出日から5営業日以内に同級の財政部門へ回送して確認を求める。条件に合致しなければ、書面により申請者に理由を説明する。
財政部門は10営業日以内に確認を完了し、補助金等を支給する。各級の人材・社会保障部門は自己のホームページ、関連する村(居)民委員会、公共就業サービス機構又は社会保険取扱機構において補助金・助成金の状況を公示して公衆による監視を受け、さらに監察、監査部門等による監督・検査も受ける。

第三章 公平就業

第二十条 企業は従業員を採用する場合、国家が規定する女性の労働に不適当な職種や職務内容に該当する場合を除き、性別を理由に女性を不採用としたり、女性に対する採用基準を引き上げたりしてはならない。
企業は女性を採用する場合、労働契約書に女性従業員の結婚、育児等を制限する性別差別内容のある条項を設けてはならない。

第二十一条 身体障害者はその他の労働者と同等の労働権を保有している。企業は従業員を採用する場合、身体障害者を差別してはならない。

第二十二条 企業は従業員を採用する場合、法律、行政法規、国務院衛生行政部門が規定する伝染病病原体キャリアが従事してはならない仕事に該当する場合を除き、伝染病病原体キャリアであることを理由に採用を拒絶してはならない。

第二十三条 企業・個人が告知する募集に関する情報は差別的な内容を含んではならない。

第二十四条 企業は従業員の採用に当たり、性別、身体、戸籍等によって差別的な報酬基準を設けてはならない。

第四章 就業サービスと管理

第二十五条 県級以上の人民政府は都市部と農村部を包括する就業サービスの体系及び制度を整備し、就業サービス事業を発展させる。

第二十六条 人材・社会保障部門は全省統一の人材・求人情報の共有データベースを構築し、求職者と企業に無料で利用させる。
県級以上の人民政府は人材市場情報ネットワークと施設の建設を強化する。人材市場情報の伝達の仕組みを整備し、人材市場の給与と需給に関する情報を適時に伝達する。

第二十七条 県級以上の人民政府は都市・農村の有効な公共就業サービスの体系を構築し、公共就業サービス機構を設け、街道(町)、住宅団地の公共就業サービスを整備し、労働者に対して無料で下記のサービスを提供する。
(一)就業政策法規に関する問い合わせへの回答
(二)職業需給情報、市場賃金指導値情報、職業研修情報の伝達
(三)職業指導と職業仲介
(四)公益性職務情報の伝達
(五)就業困難者の就業援助
(六)就業登記、失業登記等の事務の取扱
(七)その他公共就業サービス
公共就業サービス機構は全省統一の要求に従って人材市場の需給情報を収集・分析・アップロード・更新し、失業状況のモニタリング等の公共就業サービス活動を展開しなければならない。
公共就業サービスに係る経費を財政予算に組み入れる。

第二十八条 公共就業サービス機構は公共就業サービスに係る規定の基準と順序に沿ってサービスを展開し、サービスの過程、内容、効果を公開して社会の監督を受ける。
公共就業サービス機構はサービス対象の特徴に応じて専門の就業サービスを提供する。
公共就業サービス機構は営利活動に従事してはならない。

第二十九条 就業失業登記は全省統一様式の証票を使用する。就業失業登記証は、労働者の就業、失業、社会保険参加等の身上・社会保障情報を記載するために使用される。労働者は就業失業登記証を提示することで公共就業サービス及び就業促進の関連支援政策を享受し、また失業保険を申請・受領することができる。就業失業登記証の形態は書面と電子データに分けられるが、電子データを推奨する。
全省統一の就業失業登記情報システムを作る。公共就業機構は当該システムを通じて就業失業登記を行い、システム内の情報を省内で共有する。労働者は無料で本人の就業失業登記の関連情報を調べることができる。
就業失業登記証は公共就業サービス機構が労働者に対して就業、失業の初回登記時に発行するものであり、労働者は自己で保管し、雇用企業はこれを差し押さえてはならない。

第三十条 労働者は就業失業登記証の初回受領時には発行費を支払わなくてよい。追加発行、交換又は取消後の再発行の場合には発行費を支払う。費用基準は省の価格主管部門が省の財政部門と共同で制定する。

第三十一条 雇用企業は労働者を採用する場合、雇用日から30日以内に就業地の公共就業サービス機構にて労働者のために就業登記手続を行う。雇用企業と労働者が雇用関係を終了又は解除する場合、15日以内に届出手続を行う。
労働者は個人経営に従事する又は流動的に就業する場合、本人が就業地の公共就業サービス機構にて就業登記を行う。

第三十二条 法定労働可能年齢で就業を希望する無職で本省の城鎮戸籍を有する者は、戸籍所在地の公共就業サービス機構にて失業登記を申請する。農村労働者と本県(市、区)以外の城鎮戸籍を有する者は就業状態を満6ヶ月継続し、かつ就業登記を行っている場合、失業後に就業地にて失業登記を行うことができる。
労働者は失業登記の申請時には、事実通りに失業登記申請表を記入し、身分証と原身分を証明する関連証明を提出する。就業履歴のある場合、以前の雇用企業との間の雇用関係の終了又は解除に関する証明を提出する。

第三十三条 広東駐在外国企業の駐在代表機構は中国従業員を採用する場合、国家規定に従い、省人民政府又は国務院が指定する機構に関連の手続を委託する必要があり、自己で行ったり、その他の企業・個人に委託したりしてはならない。

第三十四条 省人民政府は人材の需給状況とマクロコントロールの必要に基づき、広東省で就業する外国人の職業管理目録を作成・公表する。広東省で就業する外国人の職業管理目録は導入奨励項目と導入制限項目に分けられている。外国人を採用する雇用企業は当該目録の要求に合致しなければならない。
雇用企業は外国人を雇用する場合、国家の関連規定に従い就業許可と外国人就業証に関する手続を行い、かつ、外国人就業証に関する手続に際しては規定に従い就業調達費を納付する。雇用した外国人が前項にいう就業職業管理目録―導入奨励項目に属する場合、就業調達費を免除する。

第三十五条 県級以上の人民政府は労働力調査統計活動を展開し、人材情報データベースを構築し、城鎮登記失業率、調査失業率、新規増加就業人数等の就業・失業指標を定期的に公布する。

第五章 職業教育と研修

第三十六条 県級以上の人民政府は就業促進を目的とする職業技能教育研修の仕組みを構築し、生産と教育の調和、学校と企業の協力体制の確立を推進し、就業促進に資する職業技能教育研修政策を制定・実施する。

第三十七条 県級以上の人民政府は労働者全体を対象とする職業技能教育研修制度を制定し、職業技能研修プロジェクトを研究開発し、職業技能研修と配置に関する情報を伝達し、職業技能研修指導と政策に関する問い合わせへの回答等のサービスを提供する。
県級以上の人民政府は各種の職業学校、技工学校、職業技能研修機構、雇用企業に就業前研修、在職中研修、再就業研修、起業研修の実施を奨励・支援する。

第三十八条 各級人材・社会保険部門は各種職業技能検定への指導とサービスを強化し、労働者と雇用企業に職業発展情報、政策に関する問い合わせへの回答、技能考課検定、職業資格証書の検索等の公共サービスを提供する。

第三十九条 各種の企業は前年度の従業員賃金総額の1~2.5%を目安に従業員教育経費を積み立て、在職者の職業技能研修と継続教育研修に用いる。従業員教育経費は在職従業者の職業技能研修と継続教育研修のみに用い、支出状況を定期的に公表する。

第四十条 県級以上の人民政府は中等職業学校、技工学校、職業技能研修機構に労働予備制研修の実施を奨励・支援する。学業を継続できない中学、高校の卒業生(修了生)のために3ヶ月~3年を期間とする職業技能教育研修を実施し、相応の職業資格を取得させ、あるいは一定の職業技能を習得させる。

第四十一条 県級以上の人民政府は青年の職業実習制度を整備し、各種の雇用企業に就業経験のない青年労働者の実習の受け入れを指導・奨励する。

第四十二条 人材・社会保障部門、共産主義青年団等の団体は青年職業実習活動を協力して指導し、職場実習に関する情報を適時に伝達し、実習希望者が実習を受けられるように便宜を図る。

第四十三条 県級以上の人民政府は技能人材チームの建設を強化し、技能を有する人材には相応の待遇を保障し、経済社会の建設への貢献が著しい高技能人材に対しては政府手当制度を設ける。
就業地で連続して一定の年数を就業する高技能人材は就業地の戸籍を申請することができる。その配偶者、子女、両親の戸籍の移動も認められる。具体的な手続は地方級以上の市人民政府が制定する。
前項にいう高技能人材とは、高級工、技師、高級技師国家職業資格取得者をいう。

第六章 就業援助

第四十四条 法定労働可能年齢以内で就業を希望する、本省の城鎮戸籍を有する無職の者が下記のいずれか一つに該当する場合、各級人民政府はこの者を就業困難者として扶助を優先し、重点的に援助を行う。
(一)城鎮戸籍を持ち、かつ女性ならば満40歳以上、男性ならば満50歳以上である。
(二)身体障害等級評定機構により身体障害と認定されている。
(三)最低生活保障待遇を享受している。
(四)城鎮ゼロ就業家庭に属する。
(五)農村ゼロ移転就業の貧困家庭に属する。
(六)収用により土地の全てを喪失した農民である。
(七)連続して1年以上失業している。
(八)省、地級以上の市人民政府が規定するその他場合に該当する。

第四十五条 就業困難者の条件に合致する労働者は、認定申請書その他の関連資料を事実を記入し、本人の身分証書、就業失業登記証とともに戸籍所在地の街道(郷・鎮)の人材・社会保障活動機構に提出し、就業困難者の認定を申請することができる。
申請資料に不備がなければ、街道(郷・鎮)人材・社会保障活動機構は5営業日以内に初回審査を完了する。条件に合致していれば、申請人の状況をその居住地の村(都市)住民委員会で3営業日以上公示する。公示後に異議がない場合、3営業日以内に申請資料を県(市、区)の公共就業サービス機構へ回送して審査を行う。条件に合致する場合には認定を行い、申請者の就業失業登記証にその旨を記載する。条件に合致しない場合、書面による通知で申請者に理由を説明する。
申請者は審査結果に対して異議がある場合、審査を担当する公共就業サービス機構の同級人民政府の人材・社会保障主管部門に再審査を申請することができる。

第四十六条 県級以上の人民政府の投資又は扶助によって開発される下記の公益性職務については、雇用企業は公共就業サービス機構を通じて人材募集に関する情報を公示し、当該企業の公益性職務への従事者数の40%を下回らない比率で本省の就業困難者を採用する。
(一)財政支出の対象事業における企業の組織外の後方支援職務
(二)政府が投資する建設プロジェクトにおけるサービス性職務
(三)政府部門の社会公益活動により形成された臨時職務
(四)政府部門の公共管理職能の行使により設置した補助職務
(五)その他公益性職務
公示した募集期限の経過後も職務の要求に合致する就業困難者を採用していない場合、公共就業サービス機構の承認なしにはその他の者を採用することはできない。
各級人民政府は公益性職務に従事している就業困難者の技能向上を奨励・援助することで正規就業の早期実現を図り、公益性職務の使用効率を高める。

第四十七条 各種の就業サービス機構に対して就業困難者への就業サービスの無料提供を奨励する。
各級身体障害者連合会が設ける身体障害者就業サービス機構は、身体障害者に公共の就業サービスを無料提供する。

第四十八条 各級人民政府は土地の収用を受けた農民を対象とする就業保障制度を作らなければならない。土地の収用を受けた農民は規定に従い関連の就業扶助政策を享受する。
雇用企業は職務の要求に合致する土地を収用された農民を優先的に採用する。

第七章 監督検査

第四十九条 県級以上の人民政府は定期的に就業活動の目標責任制の考課を実施する。下級人民政府、関連の行政部門の考課に当たっては、就業者の新規増加数、城鎮登記失業率、就業困難者の就業率、農業余剰労働力の転移就業人数、就業扶助政策及び就業特定項目資金等の指標を考課の対象とする。

第五十条 県級以上の人民政府及び財政、監査、人材・社会保障等の部門は、法に照らして就業特定項目資金の使用を規範化し、資金使用状況への監督を強化し、資金の安全性を確保し、資金使用の効果を高める。
県級以上の人民政府は就業特定項目資金の使用効果の評価制度を設け、就業特定項目資金を資金使用の効果と連動させる。

第五十一条 県級以上の人民政府の人材・社会保障主管部門は雇用企業、関連機構及び労働者による本弁法の執行状況に対して監督検査を行い、下級人材・社会保障主管部門及び所属の公共就業サービス機構に対して就業促進活動の監督指導を行う
学校、研修機構の主管部門はそれぞれが管轄する学校、研修機構による本弁法の執行状況に対して監督検査を行う。

第五十二条 県級以上の人民政府の人材・社会保障主管部門及びその他の関連行政部門は通報制度を設け、個人や企業その他の組織の本弁法の違反行為に関する通報を受理し、適時に事実を確認してこれを処理する。

第五十三条 個人や企業その他の組織は人材・社会保障、財政等の部門の具体的な行政行為を認めない場合、法に照らして行政再討議の申請又は行政訴訟の提起を行うことができる。

第八章 法律責任

第五十四条 雇用企業が本弁法第31条第1項の規定に違反して労働者のために登記又は届出を行っていない場合、人材・社会保障主管部門は改善を命令し、かつ、登記又は届出を行っていない人数によって1人当り100元以上300元以下の罰金を科することができる。労働者に損害を与えた場合には賠償責任も発生する。

第五十五条 企業が本弁法第39条の規定に違反して従業員教育経費を十分に積み立てていない場合、人材・社会保障主管部門は改善を命令し、かつ、2万元以上5万元以下の罰金を科することができる。

第五十六条 雇用団体が本弁法第46条の規定に違反して公益性職務に関する情報を公布していない又は就業困難者を採用していない場合、国家機関や事業団体であれば、管理権限を有する部門は関連の責任者に対して法に照らした処分を与える。その他の団体であれば、人材・社会保障主管部門は改善を命令し、かつ、1万元以上2万元以下の罰金を処することができる。

第五十七条 各級人民政府、人材・社会保障部門、その他の関連部門・機構の職員に以下の行為のうちいずれか1つでも該当がある場合、主管人員その他の直接責任者に対して法に照らした処分を与える。犯罪を構成する場合には法に照らして刑事責任を追及する。
(一)就業特定項目資金の放漫な管理・使用よって損失を与える。
(二)就業特定項目資金を横領する。
(三)資料の偽造又は他人による資料の偽造への協力によって就業特定項目資金を詐取する。
(四)本弁法第17条の規定に従わず関連の内容を公示しない。
(五)補助金、助成金、利子補給等の享受に関する条件に合致する企業又は個人に対して、補助金、助成金、利子補給の支給を遅らせる又は拒否する。
(六)本弁法第28条の規定に従い公共就業サービス活動を実施しない。
(七)本弁法第31条と第32条の規定に従わず登記又は届出を行わない。
(八)就業促進考課指標に関して虚偽の報告を行う。
(九)その他、詐欺、職権濫用、職務怠慢、私欲による不正行為などを行う。

第五十八条 規定する条件に合致しないにもかかわらず就業困難者の認定を受けている、又は関連する補助金、助成金、利子補給等の待遇を享受している者人については、人材・社会保障部門はその資格を抹消し、相応の金額の返還を請求する。
企業や個人が虚偽の資料の提供によって関連の補助金、助成金、利子補給を受け取る場合、人材・社会保障主管部門は相応の金額の返還を命令し、かつ、2千元以上2万元以下の罰金を科する。犯罪を構成する場合には法に照らして刑事責任を追及する。

第九章 附 則

第五十九条 本弁法は2010年1月1日より施行する。