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税関「珠江デルタ発展規劃綱要(2008~2020年)」への施策
広東省が特に珠江デルタを中心にして、金融危機への対応と、将来の経済発展に対する方針を打ち出した《珠江三角州地区改革発展規劃綱要(2008~2020年)》(「綱要」)は、これまでの経済発展モデルの転換を図り、公共投資の拡大や民間投資促進による国内市場開拓、香港マカオを含めた経済区域一体化やCEPAによる規制緩和の先行などによる競争力の向上といった点を広東省経済の更なる安定継続の切り口としているようです。
貿易制度を管轄する税関は、「綱要」の切り口の一つである、発展モデルの転換や区域一体化を実現するための重要な機能といえますが、税関総署広東分署が発表した「綱要」を実施するための11項目の行動方針を以下に紹介します。
- 広東分署は、広東分署と7箇所の直属税関が「綱要」を実施する委員会を設置し、強調して広東省内の実施促進に努める。
- 保税監督管理モデルの改革を行う。省内のサプライチェーン向上と、加工貿易業務のモデルシフト(国内販売業務が行える企業体への転換)、アップグレード(国内商品開発、自社ブランド構築など)を支持、促進して全国のモデル地域となることを目指す。
- 税関保税監督管理区域と、保税監督管理場所の設立を合理的に進め、保税加工と保税物流の持続的な発展を図る。
- 広東省の北部と東西両翼区域へ、産業と労働力の移転推進をサポートし、拡大珠江デルタ区域の経済発展を促す。
- 税関の通関監督管理システムを向上し、保税貨物の輸送をスムーズにする転換運輸ゲートネットワークを構築して、省内の税関の標準化により、システムを水平展開していく。
- 税関統計によるアラーム機能を発揮させ、広東地域と海外経済区域、及び新興市場との連携を促進、珠江デルタ地域が多様に対外合作する基盤を構築する。
- 広東・香港・マカオの税関の協力関係を深め、徐々に検査検証結果の相互確認を実現し、3つの地域の税関が、信用度の高い優良企業に対する相互認識を進めることにより、珠江デルタ区域と香港マカオ地域との合作緊密化をサポートする。
- 輸出入企業の信用表示制度、遵法体系を確立する。税関と商業界との戦略合作関係を構築し、珠江デルタ地域に所在する企業の国際競争力の強化をサポートする。
- 広東省内の税関業務管理制度を改善し、統一制度を実施して、運用による差をなくしていく。
- 知的所有権保護活動を強化して、珠江デルタ区域の企業の自主ブランド開発をサポートする。
- 密輸、脱税行為を厳しく取り締まり、規制緩和と同時に監督管理を強化して法制度を執行する。地方政府及び関連の政府機関と連携を強め、企業へのサービス提供を理念として確立し、地域の経済発展をサポートする。
広東分署によると、今後、関連の具体的な対策、措置が実行されていくということです。今後の具体的な措置を積極的に活用することにより日系企業の投資活動、現地法人の運営に対する効果を得られることが期待されます。
(以上)
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