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[M&A] フランフラン、香港上場を表明
生活雑貨チェーン「フランフラン」を展開するバルスは、来年にも香港取引所(HKEX)に株式を上場する計画だ。同社の高島郁夫社長が9日、明らかにした。資金調達やブランド認知度の向上が狙い。3年以内に欧米への進出も視野に入れている。
高島社長はこの日開いた香港での新店舗開業と進出10周年を記念した式典で、NNAの取材に対し「早ければ来年、遅くとも再来年には上場したい」と述べた。金融センターでの資金調達に加え、旅行かばん大手の米サムソナイト・インターナショナルやイタリアの高級アパレルブランド、プラダなど海外の小売関連企業の上場が相次ぐ香港での上場を通じて、知名度を高めたい考え。
同社は2011年秋にMBO(経営陣が参加する買収)を実施し、昨年1月に東証一部での上場を廃止した。高島社長によると、商品調達機能はすでに香港に移しており、形の上では本社機能も香港にある。将来的には本社機能を完全移転し、グローバル本部として位置付けていく方針だ。
■セントラルに大型店も
バルスは10日、尖沙咀のショッピングモール「アイスクエア」に香港7店目となるフランフランの新店舗をオープンした。売り場面積は8,000平方フィート(約743平方メートル)。高島社長は「大型店は久しぶり。主要繁華街に出店しており、いずれはセントラルにも出したい」と意気込みを語った。今後は香港を軸に世界に展開していく考えで、3年以内に欧米への出店も目指す。
バルスは2003年5月にフランフランの海外1号店をコーズウェーベイに出店。高島社長は式典で、新型肺炎(SARS)流行まっただ中の出店と厳しい船出となったが、5年目からは利益が出るようになったと話し、「今後5年、10年と愛される店であり続けたい」と誓った。(NNA.ASIA)