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[M&A] 中国・越秀が創興銀行の買収提案、116億ドルで

広州市政府系の投資会社、越秀集団はこのほど、香港の創興銀行の株式75%について1株当たり35.69HKドル(約448円)での買収を提案していると明らかにした。買収総額は116億4,400万HKドルとなる。越秀集団は買収の目的を「中国本土と香港間の越境金融サービスの需要増に対応するため」としている。羊城晩報などが伝えた。

提案している買収価格は株価純資産倍率(PBR)で2.08倍の価格。提案の一部である特別配当金を考慮に入れると2.34倍に上る。創興銀行の株式が取引停止する直前の23日の終値に比べると、4.6%のディスカウントとなる。

創興銀行の株式は現在、廖創興企業の完全子会社の不動産デベロッパー、廖創興置業が50.2%、廖創興企業の主要株主の愛宝(アルバ)が0.52%を保有。廖創興企業と両社は売却に合意しているという。ただし、廖創興企業の株主による承認が条件となる。

また、買収には香港金融管理局(HKMA)による承認も必要。越秀集団は買収後も創興銀行の香港上場を維持する方針とした。

創興銀行は、香港セントラル地区にある本店ビルの創興銀行センターを廖創興企業に22億3,000万HKドルで売却し、調達資金を1株当たり4.52HKドルの特別配当金に充てる。

越秀集団の張招興董事長は「今回の買収は金融業務の全体戦略にも合致しており、越秀集団の発展史上、重要な一里塚となる」と話している。

NNA.ASIA