中国 ビザ・就労関係

中国・大陸から香港・マカオへの出入境手続き緩和について

2024年の中国の労働節祝日は5月1日~5日の5連休でしたが、この間に香港を訪れた大陸住民は約77万人、マカオを訪れた非大陸住民を含む旅行客は約60万人という報道がありました。大陸住民が香港・マカオに入境するためには、香港・マカオ専用のビザ(“签注”)を申請し、「通行証」というカードを携帯する必要があります。ビザは親族・ビジネス・団体旅行・個人旅行・その他・就学/就業による居住などに区別され、有効期間、往来の回数、滞在日数等にそれぞれ規定があります。このうち「港澳個人遊」と言われる個人旅行については、2003年に開始後、2024年5月現在約60都市の住民が申請することができ、対象都市は次第に拡大しています。このほか、国家移民管理局より2024年5月6より実施として以下の制限緩和措置が発布されています。

1. 北京等の20都市で出入境証書の更新・追加発行申請の手続き全行程がオンラインに

北京、天津、瀋陽、ハルピン、上海、南京、杭州、寧波、合肥、厦門、済南、青島、鄭州、広州、深圳、珠海、重慶、成都、昆明、西安の20都市で、16歳以上の戸籍を有する住民の、普通パスポート、香港マカオ往来通行証、台湾往来通行証の更新と追加発行は、完全にオンラインで申請可能になり、申請条件を満たし、申請資料が揃えば、7営業日内に許可発行されます。

2. 香港マカオのビジネスビザが全国どこからでも申請可能に

大陸住民が香港・マカオへのビジネスビザ申請時、中国全土のいずれかの公安局出入境管理窓口にて申請を提出することができ、マルチビザを申請する場合、ビザ申請機器にて申請し即時取得できるとされています。

3. 北京、上海の6種人材は、香港・マカオの人材ビザの申請が可能

これまで粤港澳大湾区内の地域に限られていた香港・マカオへの人材ビザ政策を、北京・上海にも拡大するとし、北京・上海の人材証明(傑出人材、科研人材、教育人材、医療衛生人材、法律人材及び管理人材)を有する人材は、単独或いは同時に有効期間1~5年の人材マルチビザを申請することができ、1回の滞在期間は30日以内とされています。

4. 香港・マカオビジネスビザの滞在日数が7日から14日に延長

5. マカオへの“その他”ビザの回数緩和

内地住民が展示会の参加、医療受診或いは演芸活動に従事するためにマカオに行く場合、中国全土のいずれかの公安局出入境窓口にて1年マルチの“その他”ビザを申請することができます。その内、医療受診で行く場合、1~2名の付き添い人員も同類のビザを申請することが認められます。

6. 『横琴経由マカオ団体旅行』のマルチビザ

“横琴マカオ団体旅行”に参加する内地住民は、ツアー参加資料に基づき、中国全土のいずれかの公安局出入境窓口で『横琴マカオ旅行』と表示された団体旅行ビザを申請することができ、マカオ入境後、7日以内に「団体入・出境」方式で複数次の横琴・マカオ間の通関を往来することができます。