中国 華南ビジネス実務
[華南ビジネス] 広東省の財政補助・支援策について(1)深セン市・東莞市
中国の経済政策の転換や経済環境の変化に伴い、広東省各地の行政機関(各市人民政府や税務局等)は各地域の発展計画に従って積極的な財政補助・支援策を実行しています。外資企業にも関わりの有る項目がありますので、以下に紹介します。
深セン市
1. 新世代情報産業発展専門項目資金補助
《深セン新世代情報技術産業振興発展規劃(2011年~2015年)》
(深府[2011]209号)
《深セン新世代情報技術産業振興発展政策》(深府[2011]210号)
投資総額、知財権、人材、商業化等に関する一定条件を満たす企業に、応用モデル項目250万元まで、産業サービス項目に80万元までの補助を与える。
2. サービスアウトソーシング発展奨励資金
《サービスアウトソーシング産業発展若干規定の通知》(深府[2012]42号)
《サービスアウトソーシング産業発展若干規定実施弁法》
サービスアウトソーシングを行う企業の奨励、産業園区の認定、人材育成、企業高級人材の育成、国際認証等申請補助、公共プラットフォーム等の支援等が含まれている。
3. 外商投資研究開発センターの設備の税免除/還付
《深セン市外商投資研究開発センターの購入設備の税免除、還付資格審査方法実施細則(修正版)》
外資研究開発センターの研究開発用品輸入に対し輸入時の関税・増値税・消費税を免除、国産設備購入に対し増値税を還付する。毎年4月上旬と、10月中旬の2回、市民中心の7号窓口で申請を受付、公告は市の経済貿易と信息化委員会のHPで行う。
申請要件[A類](2009年9月30日及び以前に設立した企業)
1.(1)独立法人の場合、投資総額が500万米ドル以上。社内部門或は分公司等の非独立法人は研究開発資金投資総額が500万米ドル以上。(2)企業の研究開発経費が年間1千万元以上。
2.専任研究者と試験発展人員が90人以上
3.購入設備原価が1千万元以上
申請要件[B類](2009年9月30日以降に設立した企業)
1.(1)独立法人の場合、投資総額が800万米ドル以上。社内部門或は分公司等の非独立法人は研究開発資金投資総額が800万米ドル以上。(2)企業の研究開発経費の要求は無い。
2.専任研究者と試験発展人員が150人以上
3.購入設備原価が2千万元以上
東莞市
「東莞市誘致及びサービス企業政策集」
(東莞市人民政府弁公室2013年10月発行)より抜粋
1.新規プロジェクト投資奨励
認定済み重要外資投資プロジェクトの100万米ドル毎に5万元の奨励金、最高奨励額1,000万元。
2.外資項目奨励規定
2011年1月1日から2012年5月15日に登記設立し、市の産業発展方向に符合し、経営管理、資金管理、研究開発、販売促進、物流及びサポート服務等本部要素を備え、投資総額が8000万米ドルを下回らない、外資工業企業本部プロジェクト、世界500強企業の投資プロジェクト、或は法人形態で設立した外商投資の産業支援性サービス業に対し、資本金100万元払込毎に5万元の奨励を与える(上限1,000万元)
3.外商投資企業の国内販売増加奨励規定
当年度国内販売額(国税局課税貨物販売額)が600万元以上で、前年度比で増加し、同時に、増値税納付額の新規増加が100万元以上である生産型外商投資企業に対し、当年度の実際納付増値税額の5%の奨励を与える。最高奨励額は100万元(東府弁[2012]124号)
4.国外展示会参加費用
実際発生ブース費用の50%(7.5万元を上限とする)を補助
5.来料加工企業の生産を止めない法人化企業奨励
市外経局に登記備案した三来一補企業で法人化に成功した企業に3万元を補助(東府弁[2012]124号)
6.生産型外商投資企業の国内商標登録補助
2012年1月1日より国家商標局の認可登録を行なった生産型外商投資企業に対し、登録1件2,000元、最高5万元の補助を与える。
7.生産型外商投資企業の国内販売保険加入補助
国内貿易信用保険類に加入する外商投資企業に対し実際保険料の30%を補助
8.保税物流倉庫施設使用補助
市内の保税倉庫、輸出監督管理倉庫を使用する保税加工企業或は対外貿
易企業に対し、輸出入通関申告書1件毎に使用料の補助を与える。
9.一般貿易輸入貨物補助
一般貿易方式で貨物を輸入し、前年度一般貿易輸入額が1,000万米ドル(含む)以上で、当年度増加が200万米ドル以上の企業に対し、高級消費品と再生資源及び先進設備輸入額を除いた後、前年同期金額1米ドルに0.02元で補助を与える。(上限100万元)(東府弁[2012]124号)