中国
中国湖北省・新型コロナウイルス感染肺炎対応についての労働関係に関する通知
(原文)
各市、州、直轄市、新農架林区人力資源と社会保障局:
《人力資源社会保障部弁公庁 新型コロナウイルス感染肺炎拡大防止期間の労働関係問題に関する通知》(人社庁発明電[2020]5号)を転送する。
このうち、人社庁発明電[2020]5号文書に言及される生活費標準は、労働契約履行地における従業員最低賃金標準の70%以上で実行する。安定職場還付条件に符合する企業に対し、手続きを簡素化し、安定職場還付政策を速やかに実行する。省の人力資源庁は引き続き労働使用政策指導を強化し、労働関係調和安定を促進する。
添付
各省、自治区、直轄市及び新疆生産建設兵団人力資源社会保障庁(局):
- 新型コロナウイルス肺炎患者、疑似患者、濃厚接触者が隔離治療期間或は医学監察期間及び政府の実施する隔離措置或はその他緊急措置の下で正常労働を提供できない企業従業員に対し、企業はこの期間の労働報酬を支払わなければならず、労働契約法第
四十条、四十一条に基づき従業員と労働契約を解除してはならない。
この期間中に労働契約期間が満了となる場合、それぞれ医療期間満了、医学監察期間満了、隔離措置或は政府緊急措置終了まで順延する。 - 企業がウイルス感染拡大の影響を受けて生産経営が困難な場合、従業員との協議一致を経て賃金調整、シフト勤務、勤務時間短縮等の方式で職場を安定させ、できるだけ人員削減をしないか或は削減を最小にする。条件に符合する企業は、規定に基づき安定職場手当を享受することができる。
企業の営業停止が一賃金支給周期以内の場合、企業は労働契約に規定する基準で従業員に賃金を支払わなければならない。一賃金支給周期を超える場合、もし従業員が正常労働を提供したら、企業は従業員に支払う賃金は当地の最低賃金標準を下回ってはならない。従業員が正常労働を提供していない場合、企業は生活費を支払うものとし、生活費の基準は各省、自治区、直轄市が規定する弁法に基づき実行する。 - 感染拡大の影響を受け当事者が法定仲裁時効期間に労働人事争議仲裁を申請できない場合、仲裁時効を中止する。時効中止の原因の原因が消滅した日から、仲裁時効期間を継続して計算する。感染拡大の影響を受けて人事争議仲裁機構が法定期限内に案件を審理できない場合、審理期限を相応に順延することができる。
- 各地の人力資源と社会保障部門は感染の影響を受けた企業の雇用に対する指導とサービスを強化し、労働保障監察の法律実行度を高め、従業員の合法権益を保障する。
人力資源と社会保障部弁公庁
2020年1月24日
湖北省武漢市
武人社発[2020]2号
各区(開発区)人力資源(社会保障)局、東湖生態旅游風景区人事労働局、東湖新技術開発区管委会弁公室、各区総工会、各区工商聯、各区企聯/企業協会:
- 労働管理を強化する。企業は厳格に労働契約変更、更新、解除と終了の法律規定を執行する。新型コロナウイルス感染による肺炎の患者、疑似患者、濃厚接触者がその隔離治療期間或は医学監察期間及び政府の隔離措置或はその他緊急措置の実施により正常労働を提供できない従業員に対し、企業は《労働契約法》第四十条、四十一条を事由として労働契約を解除してはならない。この期間、労働契約期間が満了する場合、それぞれ医療期間満了、医学監察期間満了、隔離期間満了或は政府の緊急措置が終了するまで順延する。
- 法により労働報酬を支払う。新型コロナウイルス感染による肺炎患者、疑似患者、濃厚接触者が隔離治療期間或は医学監察期間及び政府の隔離措置或はその他の緊急措置実施により正常労働を提供できなくなった企業従業員に対し、企業は正常労働を提供したと見なして正常勤務時間の賃金を支払わなければならない。企業の感染拡大の影響による営業停止が一賃金支給周期内の場合、労働契約の約定に基づく標準え従業員に賃金を支払う。営業停止が一賃金支給周期を超える場合、従業員の提供した労働に基づき、双方で新たに約定した標準で賃金を支払う。企業が従業員に業務を手配していない場合、我市の最低賃金標準の70%で生活費を支払う。
- 「共に助け合い困難を克服する」集団協議を提唱する。企業が感染拡大の影響を受けて生産経営が困難な場合、従業員と協議一致を経て、報酬、シフト勤務、勤務時間短縮等により職場を安定させ、できるだけ人員削減をしないか或は人員削減を最小にする。条件に符合する企業は規定に基づき安定職場還付を享受することができる。感染拡大の影響を受けた企業は、所在地の特殊勤務時間行政許可部門にて総合計算勤務時間制度を申請し実行することができる。
- 合理的に従業員の休息休暇を手配する。企業が感染拡大防止のために従業員の休暇を手配できない場合、《労働法》の規定に基づき振替休暇を手配し、休暇未取得の場合の報酬は関連政策に基づき実行を保障する。企業の営業停止期間は、優先的に従業員の年度有給休暇を検討することができる。その内、従業員は累計勤務満1年で10年未満の場合、年度有給休暇は5日とする。満10年で20年未満の場合、年度有給休暇は10日とする。満20年の場合、年度有給休暇は15日とする。従業員の年度有給休暇期間中は正常勤務期間と同様の賃金収入とする。
- 感染拡大防止と従業員の労働保護を強化する。企業は出社する従業員にマスクを準備し、従業員食堂、浴場及び職場の消毒衛生をしっかりし、感染拡大防止期間の通勤バスを手配する。可能な企業は体温検査設備を配備し、一旦疑似感染従業員を発見したら規定に基づき適時に報告し必要な防護措置を採る。
- 労働争議予防調停を強化する。労働争議の基礎調停組織を積極的に活用し、オンライン調停、電話調停等、接触しない折衝方式を誘導し、適時に争議を解決し、不必要な往復と集合を避ける。感染拡大の影響を受けた当事者が法定仲裁時効期間に労働争議仲裁を申請できない場合、仲裁時効は中止する。時効中止の原因が消滅した日から、仲裁時効期間は継続して計算する。感染拡大の影響を受けて労度人事争議仲裁機構が法定期限内に案件を審理できない場合、適宜に審理期限を延長することができる。
- サービスの指導と処置の監察業務をしっかり行う。労働関係の調停を行う各レベルの第三者機関は、企業の労働関係安定維持業務に対する指導とサービスを強化し、労働保障監察の実行度を高め、従業員と企業の合法権益を保護する。雇用密集度、人員流動性の高い企業の雇用監察を強化し突発情況を適時に処置し、全力で労働関係領域のリスク防止業務を行う。
(注釈)
*1: 労働契約法第四十条、第四十一条
第四十条 以下の情況のいずれかがある場合、雇用者は30日前に書面にて労働者本人に通知するか或は1ヶ月分の給与を労働者に支払い、労働契約を解除することができる。
(1)労働者の罹患或は公務に因らない負傷で、規定の医療期間満了後元の業務に従事できず、雇用者が別途手配した業務にも従事できない場合。
(2)労働者が業務に堪えられず訓練或は職場調整を経ても業務に堪えられない場合。
(3)労働契約締結時に根拠とした客観状況に重大な変化が発生し、労働契約の履行が不能となり、雇用者が労働者との協議を経ても労働契約内容の変更に協議一致できない場合。
第四十一条 以下の情況のいずれかがある場合、人員削減の必要な人員が20人以上であるか、或は20人未満であるが企業従業員総数の10%以上を占める場合、雇用者は30日前に書面で工会或は全体従業員に情況を説明し、工会或は授業員の意見聴取後、人員削減方案を労働行政部門にて報告し、人員削減を行うことができる。
(1)企業破産法の規定に基づき再編する場合
(2)生産経営に深刻な困難が発生した場合
(3)企業の生産シフト、重大技術革新或は経営方式の調整があり、労働契約変更後、依然として人員削減が必要な場合
(4)その他労働契約締結時に根拠としていた客観的な経済状況に重大な変化が発生し、労働契約を履行できなくなった場合
人員削減時、優先的に以下の人員を留保しなければならない。
(1)当雇用者と比較的長期の固定期限労働契約を締結した者
(2)当雇用者と無固定期限の労働契約を締結した者
(3)家庭にその他の就業人員がおらず、老人或は未成年者を扶養する必要がある者。
雇用者は本条第一項の規定に基づき人員削減を行い、6か月以内に再度人員募集をする場合、まず削減した人員に通知し、同等の条件であれば削減した人員を優先的に再雇用する。