中国

[全訳] 中国・外国人の入国短期業務遂行に関する取扱手続

人力資源社会保障部、外交部、公安部、文化部
「外国人の入国短期業務遂行に関する取扱い手続き(試行)」の発行に関する通知
人社部発「2014」78号(原文

各省、自治区、直轄市人力資源社会保障庁(局)、外事弁公室、公安庁(局)、文化庁(局)、各駐外大使館、領事館、処、駐香港、澳門公署

「中華人民共和国出国入国管理法」及び「外国人入国出国管理条例」等の法律法規を徹底的に実施し、外国人の中国での就業行為を更に規範化するため、人力資源社会保障部、外交部、公安部、文化部は「外国人の入国短期業務遂行に関する取扱い手続き(試行)」(以下、「取扱い手続き」と称する)を制定した。ここに公布し、真摯に執行される事を要求する。

各級人力資源社会保障、外事、公安、文化等の部門は「取扱い手続き」に従い、短期業務のために入国する外国人に対し関連手続きを行わなければならない。「取扱い手続き」の関連手続きに従わず入国する外国人や、業務証明の記載事項に従わずに短期業務を行う外国人に対し、公安機関は不法就労として調査し処分を行う。短期業務で入国する外国人に便宜をを図るため、各部門は管理制度を次第に整備し、協力を強め、情報共有を強化する。。

「取扱い手続き」は2015年1月1日より執行する。各部門には執行前の充分な準備を要請する。外国人の中国での短期業務証明(中国語・英語)及び外国人短期業務情報表、外国人公演情報表は別途電子版を発行する。 

人力資源社会保障部
外交部
公安部
文化部
2014年11月6日



添付

外国人の入国短期業務遂行に関する取扱い手続き(試行)

一.外国人の入国短期業務遂行とは、下記の事由で入国し、国内の滞在が90日を超えないことを指す。
(一)国内の提携先にて、技術、科学研究、管理、指導等の業務を遂行すること
(二)国内の体育機構にて訓練を行うこと(コーチ、選手を含む)
(三)映画撮影(コマーシャル、ドキュメンタリーを含む)
(四)ファッションショー(モーターショーモデル、広告撮影等を含む)
(五)渉外営業性公演への従事
(六)人力資源社会保障部門が認定するその他の状況

二.下記の場合は短期業務遂行とは見なさない。
(一)購入した機械設備のメンテナンス、据付、テスト、解体、指導及び研修
(二)国内の落札プロジェクトに対する指導、監督、検査の実施
(三)国内の支店、子会社、代表処に派遣され、短期業務の遂行
(四)体育競技への参加(選手、コーチ、チームドクター、マネージャー等を含む。但し国際体育組織の要求に従い、我が国の主管部門の批准を得て登録カードを所持して入国し試合に参加する等の場合は除外する。)
(五)入国し無報酬業務の従事、又は海外機構が報酬を提供するボランティア等
(六)文化主管部門が批准書に「渉外営業性公演」と注記しない場合

(一)(二)(三)(四)のケースで、かつ滞在期間が90日を超えない場合は、Mビザを申請しなければならず、(五)(六)のケースで、かつ滞在期間が90日を超えない場合は、Fビザを申請しなければばらない。

三.上述の第一条及び第二条の第(一)、(二)、(三)、(五)項に列記する人員は、毎回入国滞在期間が90日を超える場合は「中国での外国人就業管理規定」に基づき関連手続き申請を行わなければならない。季節性労務や短期労務に従事する場合は関連規定に基づき執行する。

四.短期営業性公演を行うために入国する外国芸能団体及び個人は文化主管部門が発行した批准書及び中国での短期業務証明(以下、業務証明と称する)を所有しなくてはならない。その他短期業務を遂行するために入国する場合、人力資源社会保障部門が発行した外国人就業許可証書(以下、許可証書と称する)及び業務証明を所有しなくてはならない。

業務証明の登録項目には、所有者の国籍及び氏名、業務内容、業務場所、業務期間、発行日等が含まれる。

五.短期業務人員は下記の順序に基づき入国申請を行う。
(一)業務許可申請
1 人力資源社会保障部門の許可証書及び業務証明の申請国内提携先が外国人を招聘し入国して短期業務に従事させる場合、省レベルの人力資源社会保障部門又はその権限を授けられた地市レベルの人力資源社会保障部門に申請し、下記の証明材料を提出しなければならない。
(1)国内提携先の登記証明、組織機構コード(いずれもコピー)
(2)中国及び外国双方の提携協議、プロジェクト契約等
(3)入国予定人員の履歴書
(4)有効なパスポート又はその他の国際旅行証明書(コピー)
(5)専門技術業務遂行を申請する外国人は、国家規定に従い関連学歴又は技術(職業)資格証明書類を提出しなければならない
(6)審査認可機関が規定するその他の証明材料

人力資源社会保障部門は入国短期業務事由が明確、完全、合理的で、かつ国家の法律法規に違反しない人員に対し、許可証書及び業務証明を発行する。外国人の入国業務場所が2ヶ所又は2ヶ所以上の省レベルの地域に及ぶ場合、国内提携先の所在地の人力資源社会保障部門で申請手続きを行わなければならない。各省レベルの人力資源社会保障部門は外国人の入国前に「外国人短期業務情報表」を電子ファイル形式にて人力資源社会保障部門に届出なければならない。

2 文化主管部門の批准書及び業務証明の申請
外国芸能団体及び個人が入国し営業性公演を行う予定の場合、主催機関が初演の所在地の文化主管部門に提出申請を行い、文化主管部門は「営業性演出管理条例」及び実施細則の規定に基づき申請受理後20日以内に決定を下さなければならない。許可の場合は批准書が発行され「渉外営業性公演」と明記され、不許可の場合は文書にて申請人に通知し理由を説明しなければならない。そのうち、営業性公演を行う予定の外国芸能団体及び個人で滞在時間が90日を超えない場合、文化主管部門からその業務証明が発行される。公演追加地が業務証明の中に列挙されている場合、追加公演地の文化主管部門から業務証明は別途発行されない。公演所在地の文化主管部門は、外国芸能団体及び個人の入国前に「外国人公演情報表」を渉外営業性公演審査情報公示システムで文化部に送信し、文化部は電子フ
ァイルで写しを人力資源社会保障部に送信しなければならない。

営業性公演を行う外国芸能団体及び個人が、短期業務の遂行後、継続して国内で短期営業性公演を行う場合、公演主催機関は改めて文化主管部門に業務証明を申請しなければならないが、業務期間は滞在許可又は居留許可の有効期間を超えてはならない。審査手続きは本手順の「文化主管部門の批准書及び業務証明の申請」の関連要求に基づき行う。

(二)インビテーション又はインビテーション確認状の取扱い
雇用する機関は、許可書及び業務証明を持参し登録地又は所属の授権機関にてインビテーション又はインビテーション確認状の申請を行う。公演主催機関は批准書及び業務証明を持参し登録地又は初公演の所在地の省、自治区、直轄市の政府外事部門、権限を授けられた機関でインビテーション確認状の申請を行う。

(三)Zビザの申請
入国短期業務遂行の許可を得た外国人は、中国駐外大使館、領事館又は外交部が委託した他の国外駐在機関(以下、国外ビザ機関と称する)でZビザを申請しなければならない。申請者は下記の証明材料を提出しなければならない。
(1)許可証書(批准文書)及び業務証明の原本及びコピー
(2)授権機関のインビテーション又はインビテーション確認状
(3)本人のパスポート又はその他の国際旅行証明書の原本及びコピー
(4)国外ビザ機関が要求するその他の資料

国外ビザ機関は許可証書(批准文書)の原本及び業務証明の原本を審査し、コピーを保管する。業務証明内の業務期限が30日を超えない場合、国外ビザ機関は滞在期間30日のビザを発行すると同時に、備考欄に二ヶ国語で「業務期間は業務証明が明記する期限を超えてはならないAllowed to work only within the period of time indicated in the approval 」と明記する。業務証明内の業務期限が30日を超える場合、ビザ備考欄に入国後30日以内に居留手続きを行うと明記する。

中国との間で相互ビザ免除協定を締結する国家の人員は、入国し短期業務を遂行する場合、入国前に業務証明を取得し、更に上記資料にて我が国の駐外ビザ機関でZビザ申請を行う必要がある。

(四)業務類居留証の手続き
業務期限が30日を超えない短期業務人員は、業務証明で明記した業務期限に基づき業務を行い、Zビザに明記された滞在期限まで滞在できる。業務期限が30日を超える短期業務人員は、業務証明に明記された業務期限に基づき業務を行い、業務証明やZビザ等の証明資料により公安機関で滞在期間90日の業務類居留証の手続きを行う。そのうち、外国芸能団体及び個人は業務証明やZビザ等の証明材料を持って公演主催機関登録地又は初演の所在地の公安機関で居留手続きを行うことができる。既に居留証を取得した外国芸能人が国内の他の公演地で公演する場合、居留手続きを改めて手続きする必要はない。

六.その他の事項
(一)批准書及び業務証明を取得した外国人が業務をキャンセルし入国しない場合、公演主催機関は速やかに文化主管部門に通知しなければならない。許可証書及び業務証明を取得した外国人が業務をキャンセルし入国しない場合、国内提携先は速やかに人力資源社会保障部門審査機関に通知しなければならない。
(二)外国人が入国し短期業務を遂行する場合、その業務期限は業務証明で明記された期限を超過してはならず、業務証明は期限到来後の延長は行わない。業務証明を所有する外国人が短期業務の遂行後、その居留許可の有効期間内に国内機関に雇用される場合、「中国での外国人就業管理規定」の関連手続きに基づき国内で関連手続きを行うことができる。

添付:外国人の中国での短期業務証明(中・英文サンプル)