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中国『「業務による訓練代替」政策』の実施徹底についての通知

コロナ禍の影響を受け経営困難な中小零細企業の就業困難者の雇用維持、コロナ禍の影響の大きい業種の大企業等に対する、社内職業訓練補助金支給政策が継続されています。広州市人力資源局により10月10日付通知で《広東省人力資源と社会保障庁 広東省財政庁〈『「業務による訓練代替」(原文:「以工代训」)政策』*1の実施徹底に関する通知〉の印刷発布に関する通知》が転送発布され、初回10月16日までに受理された企業の年内支給を目指し、受理期限2020年12月31日までに受理され、その後審査合格すれば、通知発布の1年後である2021年9月22日までに支給されるとしています。支給条件と支給内容は以下の通りです。

《広東省人力資源と社会保障庁 広東省財政庁 〈“業務による訓練代替”政策の実施徹底に関する通知〉の印刷発布に関する通知》粤人社規[2020]38号 2020年9月22日発布(原文

支給範囲と対象

  1. 就業困難人員を新たに採用する、業務による訓練代替を実施する中小零細企業。就業困難人員とは就業者ゼロ家庭の人員、大学卒業後2年以内の人員、登記失業者を含む。
  2. 休業中小企業。コロナ禍の影響により生産経営が暫定的に困難となり休業に追い込まれ、業務により訓練代替を実施する中小零細企業。
  3. コロナ禍の影響が比較的大きい対外貿易、飲食宿泊、文化・観光、交通運輸、卸売・小売の五大業種の大型企業で、業務による訓練代替を実施する企業。上述企業はいずれも広東省で法により登記登録し、規定に基づき社会保険を納付していること。

対象企業の範囲

  1. (国統字[2017]213号)の統計上大中小零細企業分類*2、若しくは税務情報システム《統計上大中小零細企業分類弁法(2017)》の分類に基づく。
  2. 休業中小企業とは、コロナ禍影響期間中、企業の当月の増値税指標が2019年同期比70%以上減少した中小零細企業は、休業中小企業と認定される。
  3. コロナ禍影響が比較的大きい対外貿易、飲食宿泊、文化・観光、交通運輸、卸売・小売の五大業種の大型企業とは、(国統字[2017]213号)で統計部門により統計される企業で、経営許可証にこれらの業種が記載されている企業。2020年5月9日以降に登記を変更してこれらの業種を記載したものは認定されない。

支給基準と期限

  1. 職業訓練手当基準は、本通知に符合する、業務による訓練代替を実施する企業における社会保険加入人員に対し、一人当たり一月500元とし、2020年1月より12月のうち、認定条件に符合する月度で6か月を超えないものとする。
  2. 業務による訓練代替の補助金は、労働者の毎年3回までの訓練補助金*3の対象範囲外とする。
  3. 企業は職場安定訓練と業務による訓練代替を同時に実施することができる。
  4. 同一企業は同時に1項目のみの業務による訓練代替補助金を申請することが可能である。また、粤人社規[2019]43号の業務による訓練代替補助金政策と重複して享受してはならない。
  5. 申請受理期限は2020年12月31日までで、この後審査通過しても継続して支給される。

申請手続き

  1. 所在地の人力資源社会保障部門にて以下資料を提出する。
    • 社会保険加入者の訓練参加人員名簿
    • 当月給与支給銀行証憑か若しくは社会保険加入証明(休業企業は前四半期の給与支給証憑か社保加入証明)
    • 企業は業務による訓練代替計画を提出不要
    • 就業困難人員を雇用する中小零細企業は、就業困難人員の証明根拠資料
    • 増値税指標は税務部門より提供される情報に準ずる。
  2. 各地の人力資源と社会保障部門は適時に受理及び審査し、ホームページ上に審査合格した企業名称、支給金額等の情報を公示し異議が提出されなければ規定通り企業の口座に給付する。

注記

*1 “業務による訓練代替”政策:自社の場所・施設等を利用して仕事と並行して実施する職業技能訓練に対し、粤人社規[2019]43号(原文)にて職業技能向上奨励の一環として補助金給付政策が実
施されている。

*2 国統字[2017]213号)の大中小零細企業分類*による中小零細企業(一部の例):

零細
業種 項目 大型 中型 小型
工業 従業員(人) X≧1000 300≦X<1000 20≦X<300 X<20
年収(元) X≧4億 2千万≦Y<4億 3百万≦Y<2千万 Y<3百万
卸売 従業員(人) X≧200 20≦X<200 5≦X<20 X<5
年収(元) X≧4億 5千万≦Y<4億 1千万≦Y<5千万 Y<1千万

*3労働者の毎年3回までの訓練補助金: 国務院が2019年5月に発布した、《職業技能向上行動方案》(2019-2021年)国弁発[2019]24号で、職業技能資格取得のための費用を一資格1回、1人1年3回まで一定額補助するという方針を打ち出している。