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[華南ビジネス] 広州ナレッジシティ

今回は広州の都市開発プロジェクトである「広州ナレッジシティ」についてご紹介する。広州ナレッジシティは、近年中国各地で盛んに行われている都市開発プロジェクトの1つであり、広州市東部の蘿崗区の約123平方キロメートルに渡る広い敷地に知識集約型産業を集積させて段階的に都市化していくものである。市中心の北東約35キロの距離にあり、空港や深セン・香港へ向かう高速道路へのアクセスも良い。開発の第一ステップとして2015年に中心地区の開発を完了する予定であり、企業誘致やインフラ整備を進めている。

広州ナレッジシティは2011年に広東省政府とシンガポール政府の合意の元で中星合弁プロジェクトであり、中国側は国家級の経済技術開発区である広州開発区が出資しており、高速道路や公共施設などのインフラ整備や投資優遇など関連する政策面での支援を行う。シンガポール側はテマセク・ホールディングス傘下で天津エコシティなどの開発を手がけてきたSINGBRIDGEが出資しており、都市開発の経験を活かして、住宅や商業施設などを含めた総合的な設計図を描いている。

2015年に国家知識産権審査センターが完成予定であり、知的財産関連サービス産業の集積を見込んでおり、知的財産専門の裁判所を設置する予定もある。年初にかけて北京、上海、広州に知的財産専門の裁判所を設置するなど知的財産の管理の制度整備が進む中で、知的財産管理に関するインフラは広州ナレッジシティを特徴付けるものとなるだろう。