香港

中国本土・香港間経済貿易緊密化協定第5補足協定(CEPA第6フェーズ)調印

中央政府商務部と香港政府興商務部は29日(火)、中国本土・香港間経済貿易緊密化協定第5補足協定(CEPA第6フェーズ)に調印しました。これにより、38のサービス開放分野が40分野にまで拡大されることとなります。

 

中央政府は、新たに加わった鉱業関連サービスと科学技術関連コンサルティングの2分野を含め、17のサービス分野に対し、29項目の開放措置を発表し、2009年1月1日より施行されることを表明しました。

香港・広東省においては、相互の経済貿易協力の更なる推進のため、開放措置や促進措置の総合的政策を実施することを表明しています。

 

更なる機会創造

 

財政長官の曽俊華(ジョン・ツァン)と商務部副部長の姜増偉は、本日中国本土・香港間経済貿易緊密化協定第5補足協定(CEPA第6フェーズ)に署名しました。行政長官の曽蔭権(ドナルド・ツァン)は、署名を見届けながら、「新しい総合的政策は、中国本土市場への進出を望んでいる香港のビジネスパーソンにとって、大きな投資機会をもたらすだろう」と述べ、さらに、「この措置は相互の経済的便益をもたらすだけでなく、両地域の経済的統合を促進するための堅固な基盤を生み出すだろう」とも示しています。

 

  • 会議・展示会産業について、香港のサービス供給者による独資法人、または北京、天津、重慶、浙江の合弁企業については、海外での展示会主催を試験的に許可されます。
  • 金融産業においては、香港の銀行によって中国本土に設立された金融機関が、ある一定の要件を満たすことを条件として、香港にデータセンターを設置することを許可されます。
  • 建築や関連するエンジニアリング産業では、中国本土での都市プランナーや工学監督技師として登録している香港の専門家が、 香港にて開業しているかどうかにかかわらず、広東での登録と開業を許可されます。

 

制限の撤回

 

中国本土で建築や工学設計法人を形成している合弁企業で、中国側パートナーによって拠出されている資本金比率の割合に対する制限が取り除かれることとなります。

 

  • 社会福祉産業に関して、香港のサービス供給者は、試験的に広東省で独資民間非企業として障害者への福祉機関を運営することが許可されます。
  • 観光業界では、広東省は香港のサービス供給者による独資、または広東省で合弁での旅行代理店の申請を承認する国家機関として、権限を委譲されます。
  • 中国国籍を所有する香港の永久居住者は、中国本土の旅行案内業者の資格試験を受けることを許可される。試験に合格した場合、ある要件に従って、中国本土旅行案内業者の証明書が付与されます。

 

有効期限の延長

 

  • 会計産業においては、中国本土で一時的に監査業務を実施する香港監査法人によって申請されている、監査関連サービスを行うための仮免許証の有効期限について、従来の2年間から5年間に延長されます。また、香港、シンセン及び東莞での専用試験センターでは、香港居住者が中国本土の会計資格試験を受けることが可能となります。
  • 医療・歯科産業では、香港のサービス供給者は、広東省で独資の外来患者の診療所を開業することが許可されます。なお、診療所の設立にあたって、出資金額の要件はありません。また、 広東省で合弁で外来患者の診療所を設立する場合、香港のサービス供給者と中国のサービス供給者との間での資本金比率の割合に対する制限が取り除かれることとなります。広東省の健康管理部は、香港のサービス供給者による外来患者の診療所を開業するための設立計画や承認手続きについて担当管理機関として機能することとなります。中国国籍と医師免許を所有し、条件に適合する香港永久居住者は、認定機関を経て、中国本土医師開業免許に申請・獲得することが許可されます。
  • 第5補足協定はまた、2つの新たな分野について、中国本土市場を開放することを盛り込んでいます。香港のサービス供給者は、鉱業関連サービス(石油・天然ガスの探索に限る)をベンチャーキャピタル形式で、科学技術関連コンサルティングサービス(鉄鉱石、銅及びマンガンの探査)を独資、またはベンチャーキャピタル形式で提供することが可能となります。

 

香港・広東省の連携

 

さらなる香港・広東省の経済貿易的協力に向けて、香港政府と広東省政府は、広東省において早期試験的に25分野の開放・促進措置を実施していきます。この措置は、会計、建築・関連エンジニアリング、医療・歯科、人材供給、環境、社会福祉、観光、 教育、海運、陸運産業、及び個人事業体を包括しています。17項目の措置がCEPAに盛り込まれており、教育と観光産業においては、いくつかの早期試験的措置がとられます。

 

  • 教育産業においては、広東省が香港人の子供たちに学校を提供する香港の教育機関による申請の承認機関として機能することとなります。香港政府教育部と広東省のジョイント承認構造は、広東省と香港で合弁で運営される教育機関や教育計画の査定と承認を行います。
  • 観光産業については、144時間の簡易ビザ発行政策を広東省全域に拡大されます。中国本土が承認する香港の旅行会社は、1年以上に渡ってシンセンに居住し、勤務している非広東省居住者へ、香港ディズニーランドへの団体旅行を企画・運営することを許可されます。香港・広東省観光業の強化を含めて、広東省の旅行ホールセール再建に対する試験的プログラムが支持されます。

 

両地域はまた、ブランド確立、商標権、貿易及び投資促進範囲における電子商取引の向上と、会計及び建築産業における専門資格の相互認識の継続について合意しています。

 

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