インドネシア
インドネシア・トヨタとダイハツ、インドネシアでの生産能力を増強
トヨタ自動車(株)のプレスリリースによると、トヨタとダイハツは、インドネシアにおける両社車両生産拠点の生産能力増強を決定した。
トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・インドネシア(PT. Toyota Motor Manufacturing Indonesia 以下、TMMIN)では、カラワン工場でIMV(※Innovative International Multi-purpose Vehicle)シリーズのミニバン(インドネシア名:キジャン イノーバ)を生産しているが、販売が好調であることから、現在7万台の年間生産能力を10万台規模に増強する。投資額は約4,000万USドル(約43億円)、新規雇用は約500人の予定。
※ IMVプロジェクトは、世界規模でより最適な生産・供給体制を構築するトヨタのプロジェクトで、昨年8月以降、タイ、インドネシア、アルゼンチン、南アフリカ、インド、フィリピン、マレーシアで順次生産を開始している。この中で、インドネシアはミニバンの生産・輸出拠点、ならびにガソリンエンジンの生産・輸出拠点の役割を担っている。
また、ダイハツとトヨタが共同開発した小型車(ダイハツ名「セニア」、トヨタ名「アバンザ」)を生産しているアストラ・ダイハツ・モーター(PT. Astra Daihatsu Motor 以下、ADM)も、現在の年間7.8万台から11.4万台に増強する。このうち、セニア/アバンザの生産能力は、現在の5.2万台から8.4万台に増強する。投資額は、約1,000万USドル(約11億円)、新規雇用は約700人を計画している。ジャカルタ新聞によると5月27日には同社の新工場起工式がカラワン県スルヤチプタ工業団地で行われた。
一方、日系企業に限らずこのようなインドネシア国内での自動車産業の拡大及び進出を受け、首都ジャカルタ近隣の工業団地は拡大し続けている。首都東部の工業団地では、昨年ごろから引き合いが急増し、工場用地の販売価格が上昇している。また、工業用地の供給不足、周辺道路の渋滞といったインフラ関連の問題などが懸念される。