中国 企業所得税

[全訳] 企業所得税優遇政策の執行における若干の問題に関する通知

財政部 国家税務総局
企業所得税優遇政策の執行における若干の問題に関する通知 [原文]
財税[2009]69号

各省、自治区、直轄市、計画単列市財政庁(局)、国家税務局、地方税務局、新疆生産建設兵団財務局:

≪中華人民共和国企業所得税法≫(以下、「企業所得税法」とする)、≪中華人民共和国企業所得税法実施条例≫(国務院令第512号、以下、「実施条例」とする)の関連規定に基づき、企業所得税優遇政策の執行における関連問題に関して以下のように通知する。

一、≪企業所得税、過渡的の優遇政策実施に関する国務院の通知≫(国発[2007]39号)で規定する過渡期優遇政策、及び西部大開発優遇政策を享受する企業は、減免税期間に定められた期間内の半減期間において、企業へ適用される税率に基づいて算出した納税額の二分の一を徴税する。その他各種の期間を定めた減免税に関しては、企業所得税の法定税率25%に基づいて算出する納税額の二分の一を徴税する。

二、≪企業所得税、過渡的の優遇政策実施に関する国務院の通知≫(国発[2007]39号)第3条にいう「重複して享受できず、且つ一旦選択すれば変更が認められない税収優遇政策」とは、企業所得税の過渡的優遇政策と企業所得税法、及びその実施条例に規定される期間を定めた減免税政策と低減税率に関する税収優遇に限られる。
企業所得税法、及びその実施条例に規定される各種税収優遇は、企業がその規定する条件に合致していれば、同時に享受をすることができる。

三、企業が過渡的税収優遇措置を享受している期間に、合併、分割、再編等の状況が発生する場合には全て、≪企業再編業務における企業所得税処理の若干問題に関する財政部、国家税務総局の通知≫(財税[2009]59号)に従った処置を実施する。

四、2008年1月1日以降、居住者企業間での2007年度、及びそれ以前の累積未処分利益の配当により得る株式配当金、利益配当金等の権益性投資収益は全て、企業所得税法第26条、及び実施条例第17条、第83条の規定に従って処理を行う。

五、企業が2007年3月16日前に設立した分枝機構が単独で旧内外資企業所得税法の優遇規定に基づいた税収優遇を享受している場合、≪企業所得税、過渡的の優遇政策実施に関する国務院の通知≫(国発[2007]39号)に規定される政策的条件に符合していれば、当該分枝機構は単独で国発[2007]39号が規定する企業所得税過渡的優遇政策を享受することができる。

六、実施条例第91条2項にいう国際金融組織とは、国際貨幣基金組織、世界銀行、アジア開発銀行、国際開発協会、国際農業発展基金、欧州投資銀行、及び財政部や国家税務総局が定めるその他国際金融組織を指す。当該、国際金融組織による優遇貸付金とは、金融機関が行う同期間同種類の貸付金よりも金利水準が低い貸付金をいう。

七、実施条例第92条1項と第2項にいう従業員数とは、企業と労働関係を形成する従業員数と企業が受け入れる労働派遣者数の和をいう。従業員数と資産総額の指標は、企業の年間を通じた月の平均値によって決定される。具体的な計算公式は以下のようである。
月平均値=(月初値+月末値)÷2
年間を通じた月の平均値=年間月平均値の総和÷12
年度中での開業、又は経営活動の終止をする場合、その実際経営期間を一納税年度として上述の関連指標を用いて確定する。

八、企業所得税法第28条で規定する小規模低利益企業待遇は、帳簿を完備して、自身で課税所得額を算出することができることを条件に適用する。≪企業所得税査定徴収弁法≫(国税発[2008]30号)に従って企業所得税を納付している企業は、課税所得額を正確に算出することができるという条件が整わない限り、小規模低利益企業に対する適用税率を使用することは暫時認めない。

九、2007年末までに設立したソフトウェア生産企業と集積回路生産企業は、認定を受けた後に≪企業所得税、若干の優遇政策に関する財政部、国家税務総局の通知≫(財税[2008]1号)の規定に従って、期間を定めた企業所得税の減免税優遇政策を享受することができる。2007年度、及びそれ以前に認定を受け期限を定めた減免税優遇政策の享受を開始している場合、2008年度以降も引き続き期間を満了するまで享受することができる。

十、実施条例第100条に規定する、環境保護、省エネルギー節水と安全生産専用設備の購入と実際の使用には、借手側企業がファイナンス・リースによって借り受け、且つファイナンス・リース契約における賃借期限満了時に当該設備の所有権が借手側企業へ譲渡されることが約定されている設備で、規定の条件に符合するものも含む。リース期限が満了した後も、賃借設備の所有権が借手側企業へ譲渡されない場合、借り受け企業は企業所得税の控除免除優遇の享受を停止しなければならず、また控除免除された企業所得税額を追加納付しなければならない。

十一、実施条例第97条にいう未上場中小ハイテク技術企業への2年以上の投資には、2008年1月1日以前に満2年を迎えた投資を含む。中小ハイテク技術企業とは、≪ハイテク企業認定管理弁法≫(国科発火[2008]172号)、≪ハイテク技術企業認定管理業務手引き≫(国科発火[2008]362号)に基づいてハイテク技術企業資格を取得し、且つ売上高と資産総額がいずれも2億元を超えず、従業員数が500名を超えない企業を指す。2007年末までにハイテク技術企業資格を取得している場合、規定の有効期間までは再度の認定を受ける必要はない。

十二、本通知は2008年1月1日から施行する。

財政部、国家税務総局
二○○九年四月二十四日